■映画情報
公開日/2018年6月23日
上映時間/96分(1時間36分)
監督/山本透
製作国/日本
■予告
■あらすじ
ケータイ小説家として活躍する女子高生・雪菜は、人気者の同級生・時雨のとある秘密を知る。恋愛小説のネタのため、時雨を脅迫してさまざまな恋のミッションを課す雪菜だったが、その要求は次第にエスカレートしていき……。
■Review
『わたしに××しなさい!』は、
累計発行部数200万部を突破した遠山えま原作の同名少女コミックスを実写映画化した作品。
少女コミックではあるんですが一応原作は見ています。この映画の前にドラマが放送されていたらしいですが、そういう情報があったことすら知らなかったのでドラマは見てません。
ドラマもそうなんだけど、この映画が気づいたらもう公開されてた事にビックリしました。どんだけ影薄いんだよって思いましたがそこまで公開範囲は大きくはなかったから、まぁこんなもんかなとは納得しましたね。
ただまさか実写映画化するとは最初知ったときにはビックリしましたね。ただその衝撃は後日発表された『がっこうくらし』の実写映画化発表でかき消されましたが。(『がっこうくらし』も観る予定です。)
さて当ブログでは学ばない馬鹿のように実写映画された作品を映画館に赴いて鑑賞し、レビューをして皆様に感想をいうのですが、残念ながら今回も酷評になりそうです。
全体的な評価を言うならすべてのシーンが偽物ぽくって映画を見ているという感覚にはならなかった。今年公開された『プリンシパル』でもそうなんだけど、やけに映画のテンションが深夜ドラマよりなんだよね。
それこそ『プリンシパル』と比べてしまったらまだプリンシパルは駄作だったけれど作りや構成はまだ丁寧でした。「×しな」に関しては色んなものがごちゃごちゃして、テンポ悪く、全てが偽物ぽいです。
私はファンではないですが小関裕太ファンはこの映画を期待するとショックでしょう。なぜならポスターに出ているような小関裕太の上半身裸のシーンは出てきません。それ所か彼が脱いでるシーンすらもありません。
さらに言うと結構セクシーで過激でエロチックな映画だと大々的に宣伝はしてますが、そんなシチュエーションもありません。結局普通の少女コミック実写映画であり、そういう風に見せたシチュエーションはなにかといえばただヒロインを押し倒すくらいでした。やるならやれよ!
あと特に気になったのは顔出さなくていい奴をいちいち出していたということ。例えばHRで朝の号令する別に物語に関わらないような脇役の脇役の顔を撮してそこで映像のテンポが狂ったりしました。なんですか?その俳優達の顔を撮して宣伝ですか?よくやるよね
細かい部分の感想を言いますがさっきテンポの話をしたのでその話から。お察しの通りこの映画はテンポが悪いです。ドラマのようなテンポと言うのもありますが、なんか色々な演出がダメ過ぎてそのテンポが可笑しくなってるんですよね
例えばこの映画は主人公が各キャラクターが初めて登場すると紹介する仕組みになっていますが、この時映像がストップして主人公がナレーションで紹介します。この時に映像は良いとしても音楽も一時停止して見ているこっちがいちいちつまずいてるような感覚に陥ります。
ラブコメ定番のキスシーンも何回かありますがラストまでこのキスシーンがキスをしても人が来たりなんかしらあって失敗してしまいます。一回ならまだしも3回4回と同じようなことを見せられるとドキドキというよりイライラの方が勝って「いいからさっさとキスしろや!」と言いたくなりますし、こちらもダラダラとキスもしないつまらない演出を何回も見せられてテンポが悪くなります。
そして何よりこの映画の最大の落ち目はどのキャラも魅力に感じなかったこと。主人公の雪菜が各キャラの紹介を簡単に説明するだけでこれ以上にそのキャラの魅力や見せませんし掘り下げません。典型的な形のキャラのまま物語が進みます。
特に一番ひどいのは雪菜。彼女が偉そうにキャラ紹介する割になぜか自分の事はしっかりと説明してくれません。なぜWEB小説家になったか、なぜメガネを外されるのを嫌がるのか、メガネは自分の仮面と言い張るが特にこれと言ったエピソードもないからこの言葉の意味も不明のまま終わったりと、興味深くなかったり特に彼女が頑張っても応援はしてあげられませんでした。
雪菜役の玉城ティナの演技も評価出来るもんじゃないですよね。後半から慣れてはくるんですが、やっぱりキャラを作り過ぎた感じの演技が見苦しいんですよ。
そして何より雪菜と時雨がどのタイミングでどのように二人が恋に落ちたのか見ててさっぱり分からないです。時雨の方はまだなんとなくわかりますが、雪菜の気持ちを知るために彼女の書いた小説を読むシーンを映すさないと結構大事な場面を見せてくれなっかったりします。
そして雪菜に関しては本当に分からない。10巻のコミックをまとめて映画にしたからそうなるのは分からなくはないけど、それでも彼女が時雨にだんだん恋をする描写はないし、時雨だからこそ良い時雨じゃないとダメみたいな部分が見つからないんですよ。そこを見せてくれないと結局彼女は時雨じゃなくても別の男がやっても同じ結果だったのかなとしか思えません。
雪菜が自分の部屋にいるシーンで雪菜の妄想かな?彼女の小説から出てきたキャラが雪菜に応援するシーンが毎回あるんだけどこれが一番ウザい!
ウザいのにたびたび出てくるし、応援内容も幼稚で、やらなきゃいいものをラストのラストでこいつが下からうじゃうじゃ出てきて「ハッピーエンド!」とかいうからそれで余計にムカついて、いままで何を見せられたんだろうと思いました。
そもそもこの映画が何を目指してなにをしたかったのかも分かりません。大して過激でもないし、だからと言って恋愛として見てもなにも作りは半端だし、シチュエーションも電車のなかでイチャイチャしているカップルを見ているような恥ずかしいものだし、コメディも全然笑えないです。なんか色々作りが中途半端なんですよね。
ラストも恋愛も勝負もなにもかも色々納得がいかないです。流石にここら辺はネタバレになるんで言いませんが、きっとほとんどの人が「はあ?!」という事でしょう。このネタバレのラストについてはFlmarkesで話しますのでよければ見てください。(『KOUTA』さんの映画レビュー | Filmarks
https://filmarks.com/users/KOTA_fm1025)
一応唯一褒めるとしたら映像でしょうか?OPはカッコいいし、なんかたまに出てくるかっこいい演出の映像は凄いなとは思いましたね。
音楽も良いなとは思いましたが結局見終わって数分でどんなのか忘れたし、よくよく考えると同じ曲を何回も流していたからそう思ってただけだったからある意味一種の洗脳ですよね。それにしても音楽の使い方も下手くそだったなあ・・・。
まとめると恋愛映画としても最悪で、過激といつつそこまで過激でもないので期待するとズタボロにやられます。てか押し倒したりキスをしない演出を何回もやったくらいで過激って・・・中学生かよ!
■評価
最終評価は・・・
☺⚫⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
1/10です。
これを見ても損をするだけです。今なら間に合います。これを見るなら他の映画を見るか、このあと公開される「ハン・ソロ」を見たほうが賢明です。本当にオススメはしません。
ちなみのこの映画を見た人はぜひお笑い芸人の和牛の「結婚式を抜け出した花嫁」というネタを見てみてください。結婚はしてませんが、ラストの展開はなんとなくこのネタに似ていてそれを思い出した私は笑っていましたw
はい、そんな感じで!
それでは!