■予告
■あらすじ
物語の舞台は巨大なドラーグ族が小さなオム族を虫ケラのように扱う、とある惑星。ドラーグ族の悪ガキに母親を殺されたオム族の赤ちゃんが、ドラーグ族の少女ティバに拾われて彼女のペットとなり、テールと名づけられて育てられる。
ドラーグ族の教育はヘッドセットを用いて脳に直接知識を送ることで行われる。ティバは勉強する時、手の上にテールを置いて一緒に楽しむので、テールはドラーグ族の高度な知識を習得し始める。危険を感じたティバの両親は勉強時にテールを一緒にしないよう娘に注意する。
■Review
『ファンタスティック・プラネット』(原題:La Planète sauvage)は、
ステファン・ウルのSF小説『オム族がいっぱい』を原作にし『時の支配者』を手掛けたルネ・ラルーによるアニメーション映画。
この作品は1973年のカンヌ国際映画祭でアニメーションとしては初めての審査員特別賞を受賞しました。
もしこのお子さんがいる人がいればこのアニメ映画を子供に見せるのはおススメしません。ポスター見れば分かりますが子供が見ればこんなのトラウマになりますし、何日かは夢にこいつらが現れて悪夢にうなされると思います。
けど大人が見たらどうなるかと言うとトラウマになるより、この映画の世界観に夢中になります。結構夢中になるし、世界観が独創的すぎるので逆に良い意味で映画が頭から離れませんでした。
物語は巨大なドラーグ族という奴等が人間に似たオム族を奴隷にしたり、オモチャにして遊んだり、ムシキングみたいに戦わせたりします。だけどオム族は害虫だし繁殖も凄まじいから駆除しようとします。オム族はそれに反旗するという話。
こうなると藤子・F・不二雄原作の短篇『ミノタウルスの皿』と同じですね。けどラストが少し違うだけで内容事態はほとんど同じです。動物とかを飼育したり奴隷みたいに使ったりするけど、それが逆の立場になればどう?って感じです。伝えたい事も大体同じですね。
ただ話の衝撃で言えば『ミノタウルスの皿』が勝ってます。この映画で一番の見所はそのストーリーというより、どちらかというと狂気的でグロテスクで独創的なんだが何処か美しいと思ってしまうアニメーションでしょう。
アニメーションとしては深読みできそうな感じてはあるんだけど特にそういう感じではないなと思います。ただ単純にこの狂ったアニメを目で見て頭と心で恐怖を楽しむものだと思います。
ただこのアニメは80年代とは思えないくらい芸術性や独創性はずば抜けて素晴らしいです。このアニメ普通のアニメとは違い切り絵アニメらしく、これが完成されるまで4年の歳月をかけたとか。
ちなみに今さらですがアニメはこんな感じ
体の形を変え瞑想する大人たち
変わった植物が生えてる世界
可愛らしいですがオム族をを主食にする動物などなど
切り絵アニメだから色んなものがカクカク動き不気味な色彩やキャラがいるアニメがより奇妙で不気味になり芸術性が高まります。特に人間らしきオム族の動きはひとりひとり動きが違く細かいし、遠くのアングルから撮った小さいオム族はまさしく小バエみたいな虫に感じます。
またそこにアラン・ゴラゲールの絶妙な音楽が来るからより素晴らしくなる。『ミノタウルスの皿』を知っているとそこまでストーリーに衝撃さは残りませんが、本当アニメーションと音楽は素晴らしく、改めてアニメは素晴らしいな映画はいいなと思いました。
それにしても同じように知能を持った違う種族がいたら怖いですよね。細かい部分で面白い物や奇妙な生物や建物が出てくるので是非一度見てください!
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
好き嫌いは別れそうだけど私からは鑑賞することをオススメします。少し変わった映画が見たいなという人は良いかもしれません。
ちなみに宮崎駿もこれに影響受けたらしいのでアニメ関連の仕事目指す人も見てみては?
はい、そんな感じで!