■映画情報
公開日/2018年3月1日
上映時間/134分(2時間14分)
監督/ライアン・クーグラ
製作国/アメリカ
■予告
■あらすじ
アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラが、漆黒のスーツと鋭い爪を武器に戦うブラックパンサーとして活躍する。絶大なパワーを秘めた鉱石「ヴィブラニウム」が産出するアフリカの国ワカンダは、その恩恵にあずかり目覚しい発展を遂げてきたが、ヴィブラニウムが悪用されることを防ぐため、代々の国王の下で、世界各国にスパイを放ち、秘密を守り通してきた。父のティ・チャカの死去に伴い、新たな王として即位したティ・チャラは、ワカンダの秘密を狙う元秘密工作員の男エリック・キルモンガーが、武器商人のユリシーズ・クロウと組んで暗躍していることを知り、国を守るために動き始めるが……。
■Review
『ブラックパンサー』(原題:Black Panther)は、
2016年に公開された『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』で初登場した新ヒーローのブラックパンサーを主役にした単独映画です。
この作品はマーベル・シネマティック・ユニバーズ(以下MCU)の最新作で、次回作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に続く作品でもあります。
今回多少ネタバレありでお送りします。
一応ブラックパンサーについて話すとシビル・ウォーに出るまではその存在は知りませんでした。ただシビル・ウォーの時のかっこよさや戦いのスマートさはスパイダーマンに続いて衝撃的です。個人的に空港でキャプテンに空中三回転蹴りを与えるシーンは最高にイカしてました
個人的に思ったのは色んな映画のオマージュが見られたなということ。カジノで取引をするシーンは007(何作目だっけ?)で見たことあるし、あとファンは薄々気づいたかもしれませんが戦闘機が飛ぶ時や、キャラが歩く時の映像の撮り方がスター・ウォーズに似ていましたよね。
それが悪いとか良いという訳ではないですがそういうオマージュとかは今までのMCUであまり見られなかったし、映画ファンなら見ていて楽しいんじゃないかなと思います。もっとあると思うので是非探してみてください
個人的にブラックパンサーより敵や脇キャラが魅力的に感じました。確かにブラックパンサーも魅力的ではあるしカッコイイアクションも見れましたが、キャラクターの魅力さで言えば少し負けているかなと思います。まぁブラックパンサーの正義や王としての成長は見れましたが。
ブラックパンサーの妹シュリは結構好きです。MCUでは珍しく元気で妹キャラクターていう立ち処というのもありますし、ブラックパンサーとシュリの話している時も見ていて面白かったです。自分もひとり妹がいますがしっかりはするけど多少バカぽくなる兄とそれで元気だけどしっかりはしている妹というのは何処と無く共感できる部分でもありました。
今回敵であるキルモンガーは今までの敵としては力は強いわけでもないです。ただ敵キャラとしての魅力は十分でその動機もとても新しい敵を作ることに成功したんじゃないかなと思います。この動機についてはここではネタバレはしません。
ただかなり社会的な部分をついていたり、まったく新しいMCU映画を作りあげたなと思います。なんかアフリカ文化やアフリカの一部の人たちはとても大変なんだなと改めて思い知らされましたね。人種差別やブラックパンサー党の影響でブラックパンサーというヒーローを作った話は聞いたのでそうした社会的な部分を強く突いたなと思いました。
ただ正直ストーリーは良いし鳥肌が立つようなアクションもあるんですが、皆が称賛するほど大作という訳ではなかったです。色々と不満な部分も見えてしまった作品でもありました。
まずCGがチープに感じるときがありました。例えばアフリカの風景や町並みとかの映像は綺麗なんですが、CGで使うであろう建物とかがたまにCGに感じるときがありました。特に序盤辺りで出てきた巨大なサイがいるんですが、その時点で偽物だなと感じてしまいました。スーツもハイテクですがそこもCGがしょぼいなと思う時はありました。不満ではないんですが、いちいち戦闘中でもマスクを取るときあるんですが、あれ何で取るんでしょうね
アクションシーンは個人的に王になる儀式の戦いの時、韓国のカーレース、終盤の大勢の戦いは魅力的でしたが、基本ブラックパンサーの肉体戦(特にキルモンガー戦)はそこもCGだらけで、ゲームやCGアニメ映画を見ている感覚でした。『ドクター・ストレンジ』や『スパイダーマン ホームカミング』はそこまで思わなかったんですが、この映画はなぜかCGがかなりチープに感じます。
個人的に期待してたのはシビル・ウォーの時のような肉体戦だったのであそこまでド派手なのはやり過ぎたし、見てても目が疲れたりしました。結構それが残念ではありましたね。あの肉体戦が大好きでブラックパンサー好きになったので
キャラクターの関係がかなり唐突でそこを掘り下げることをしませんでした。ブラックパンサーとナキアが元々恋人だったと唐突に話始めます。そこからなにかしらの話が入ったり、関係を深めると言うこともしなかったのでこの設定はいるのかなと疑問にもちます。
より疑問に思ったのはオコエとウカビが実は付き合ってたということ。終盤でそれが分かり恋人よりオコエが国を愛する様を見せたかったのかもしれませんが、オコエがどれだけ国を愛してるか劇中でもう理解したし、その設定がなくても何かしらで表現はできます。
あとそのウカビがキルモンガーに接触してキルモンガーの魅力に惹かれるような部分もあります。キルモンガーがウカビの因縁の相手であるクロウを殺してくれたこともありますが、正直それだけでキルモンガーの側によるというのは薄い気がします。
全体的にキャラクターの関係性が唐突で、キャラ全体も魅力的に薄い感じがしました。アクションは良い部分もありましたがCG感が強すぎたような気がしました。
ただ多少不満は言いましたが今までのMCUとは全体的に違った味を出していて挑戦的な映画でもあるように思えます。期待しすぎると期待より下に思えるかもしれませんので、多少楽しむ程度に見ることをオススメします。けど何だかんだ言ってブラックパンサーカッコイイんですよね
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺⚫⚫⚫⚫
6/10です。
次回の『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』にも期待できる良い作品だったと思います。春休みが近づく頃合いですから、友人なんかと見るには十分過ぎる作品かと思います。
はい、そんな感じで!