■予告
■あらすじ
貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティと結婚したフィニアス。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げ、大きな成功をつかむ。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていた。
■Review
『グレイテスト・ショーマン』(原題:The Greatest Showman)は、
「地上でもっとも偉大なショーマン」と言われた19世紀に実在した興行師P・T・バーナムの半生を描いた伝記ミュージカル映画。
劇中で流れるミュージカル曲を『ラ・ラ・ランド』も手掛けたベンジ・パセックとジャスティン・ポールが担当しました。
私はミュージカル映画は好きですが、この映画は多少気になってたくらいで特別期待していた映画ではありませんでした。ただ公開してから結構評判が高かったので今回劇場で鑑賞しました。
アメリカでは評論家が結構酷評して当初のレビューも対してそこまででもなかったのに、口コミで広がって話題になりました。ある意味そうして成功した映画って珍しいんですが、正直に言うとなんでそこまで一般客の評判が高いのかがよく分かりませんでした。つまらなくはないんですが、それでも対して面白くはないなという印象でした。
一番良かったのは曲とミュージカルシーンの映像部分くらいだと思います。ミュージカルシーンは映像は素晴らしいです。ただこの映像も色彩とか素晴らしいんだけど特別これ良いなっていうようなシーンは見当たらなかった。強いていうならヒュー・ジャックマンとザック・エフロンのバーで歌うシーンはかっこよくて良かった。
音楽に関しては本当に誉めたい。映像ありきでしか楽しめない音楽が多い中、耳だけでも十分に楽しめるし、見終わって聞いたら映画のシーンが頭に蘇るくらい印象的で素晴らしい曲が多かった。特に『THIS IS ME』は歌詞も曲も良かったから是非アカデミー賞の主題歌賞を受賞してほしいですね。
ただ音楽事態は良いんですけど、聞いてる曲がアップテンポでリズムが同じだったりするものが多いから後半から少し飽きてくるんですよね。全体的な流れが一緒と言うか。
ただまだここまでは否定的な意見があっても対して気にはしなかった部分です。問題な点はここからです。
まず言うなら、この映画確かに色彩とか色んな映像が色鮮やかで美しいなと思う部分はあるんですが正直そう思えるのはミュージカルシーンだけで後は普通だったり暗かったりしてました。
夢のような世界観を表現したかったのかとは思います。ただやはりそこまでしといて勿体ないなと思ったし、そもそもドラマ部分の映像が俳優の顔のドアップが多いんですよね。それでドラマ部分の映像も絵的につまらないなと思うこともありました。
脚本もあまりよくなかった。特にキャラクターの掘り下げが全くされてなかったし、すぐに成功したり時の流れのテンポも結構速いです。そこをミュージカルでカットしていたりしていて、なにも葛藤とか描かれていないし、個性的なキャラクターもどんなつらいことがあり、どんな人生で、どんな特技を持っているのかがあまり映画で見せてはくれませんでした。
「そんなの見た目で見れば分かるでしょ?」と思う人もいるかもですが、やはりキャラの掘り下げをしない限りはどんなに頑張っても応援は出来ないし、葛藤が無ければ映画としてもやはり面白くはないです。そもそも見た目で分かると思った人はサーカス団を貶した人達と同じで結局人を見た目で判断する人たちなんでしょう。
どんなにいい音楽、いい映像があったとしても脚本が良くなかったりキャラに関心が湧かないと映画全体がどうでも良くなります。
ヒュー・ジャックマン演じたバーナムも映画だと現実と多少改変されています。元々が結構ひどいことをする人だとは分かってはいたんですが、この映画の彼もオンリーワンを集めて自分だけナンバーワンになろうとした人で、結局この人も映画だとあまり好きになれません。
彼の勝手でポジティブ過ぎる思考で仲間はもちろん、妻も傷つけたりしてましたね。途中で仲間を締め出したりするシーンでその本性が暴かれて自分勝手な人だなと分かります。そのあとすぐに許してしまう仲間も妻もどうなんだとは思いますが。
予告でも気になってたんですが、どうもCGがたまに現実感ないなと思う時がありました。例えば序盤の馬が出てくるシーンも偽物ぽかったり、街並みとかもたまに「これCGだな」と思っちゃうときがありましたね。
これらをまとめてみると「みんな違うから輝ける」と言われてたとしても、なんか説得力無いなと思っちゃいますよ。本当に音楽と俳優陣の歌だけしか売りにできないストーリーの浅い興奮できないミュージカル作品でした。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
4/10です。
個人的にあまりおススメは出来ない作品なんですが、今結構日本でも大ヒットして好きな人はいるみたいです。とりあえず一度は見てみてもいいとは思います。好きな人は好きだし、私のように微妙だなと思う人もいるかもしれません。ただ駄作ではないことは確かです。
はい、そんな感じで!