■予告
■あらすじ
織田信長が本能寺で倒れ、天下人が豊臣秀吉へと引き継がれた16世紀後半。戦乱の時代は終わりを告げようとしていたが、秀吉による圧政は次第に人々を苦しめていた。そんな中、町衆の先頭に立った花僧の池坊専好は、花の美しさを武器に秀吉に戦いを挑んでいった。
■Review
『花戦さ』は、
鬼塚忠の小説『花いくさ』を原作とした篠原哲雄監督の戦国エンターテイメント作品になります。
篠原哲雄監督の作品自体はこれが初めてです。2018年に公開される『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』という映画を監督してますが、この作品を見たあとだと本当にこの監督が作るの?と少し驚きはありました。
せっかくだから興味本意で見てみますw
この映画は公開当時あまり良い意見を聞きませんでした。日本アカデミー賞の作品賞にノミネートされたので見てみましたがわりと良かった作品です。あのノミネート作品の中なら『三度目の殺人』の次に好きかも
そう思わせたのは、この映画に出てくる俳優人の演技力でしょう。特に野村萬斎は能とかやってるから表情がかなり豊かで彼だけでも見る価値はあると思います。演技は人によって好き嫌いは別れそうですが
他にも佐々木蔵之介や市川猿之介など演技に実力のある人たちが揃ってますが、一番キャラにマッチしてたのは佐藤浩市が演じた千利休ではないでしょうか。
佐藤浩市の千利休は最初は違和感ありましたが、歳を取った時の利休の落ち着きようとその演技は素晴らしかったし、その落ち着きの中に隠れた感情や、彼の台詞の説得力も十分に感じられました。
また子役も良いですね。台詞は少し子供らしくないですが自然で何回出てきてもイライラしませんでした。もっとこういう子が子役界に増えてほしい。
映画の本題である華道の話ですがそれも面白かったです。映画全体は淡々とはしてますが全体的に上品で美しい印象でした。カメラの撮影の仕方が良かったのかな?
花もとても綺麗で生け花も主人公の気持ちを表した作品が多かったです。ほとんどの生け花を全体で見せていましたが、そのとき変にあまり音楽とか使わなかったのも良かったです。視聴者にどう見えるか身を委ねる演出だったんでしょう。
戦国時代最中ではありますが合戦はありません。ただ戦国時代の京都の暮らしや豊臣秀吉が天下を統一した後の町の人の暮らしや生活など普段あまり見せない部分を見せていたので興味を持ってみてました。
不満という強い不満は特にないんですぬが、一応言うならまず特に必要ないキャラがいたということでしょう。見てもらえれば分かりますが、別に忘れてもいいようなキャラはいましたね。
あと結構中盤から華道の話より茶道の話が多く出ます。華道と茶道も伝えたい部分では同じだというのは何となくわかるし、茶道に興味のある人でも見れる映画ですが少しそこら辺の話が長く感じました。
ラストのラスト辺りで一面に花が咲くシーンが出ますが結構CG感が半端ないです。城とかのCGは良かったのにそれが少し映画を勿体なくしてました。
構えて見たから良い部分を多く見つけられたと思いますが人それぞれ価値観は違うと思います。ただメッセージ性や映画の上品さ、演技力など素晴らしい部分もある映画なので見て損はないと思います。
■評価
最終評価は・・・