■映画情報
公開日/2017年4月8日
上映時間/91分(1時間31分)
監督/ロジャー・ロス・ウィリアムズ
製作国/アメリカ
■予告
■あらすじ
サスカインドの次男オーウェンが2歳から言葉を失い、コミュニケーションが取れなくなってしまった。オーウェンが発するモゴモゴとした意味不明の言葉の正体が、彼が毎日擦り切れるほど見ていたディズニー映画「リトル・マーメイド」に登場するセリフであることに気づいた父ロンは、息子の好きなディズニーのキャラクター、オウムのイアーゴのぬいぐるみを手に取り、身を隠しながらオーウェンに語りかける。父の問いかけに言葉を返すオーウェン。その時、オーウェンは7歳になっており、5年ぶりに耳にした息子の言葉に涙をこらえながら、両親はディズニー映画を通じてオーウェンの言葉を取り戻すための作戦を練る。
■Review
『ぼくと魔法の言葉たち』(原題:Life, Animated)は、
2歳のころ自閉症になり喋らなくなったオーウェンが、ディズニー映画を通じて徐々に言葉を取り戻す姿を追ったドキュメンタリー映画です。
ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストでもあるロン・サスカインドの著書「ディズニー・セラピー 自閉症のわが子が教えてくれたこと」をもとに監督がこのドキュメンタリー映画を製作しました。
私の2017年ベスト映画で第19位にランクインした作品です。
今回見たのが少し前なので映画本編を忘れてる部分もあります。うろ覚え状態でレビューしますがご了承ください。
この映画の大まかなストーリーは、自閉症になった二歳の少年の成長ストーリーみたいな話にされていますが、どちらかというとこれに関しては少し触れる感じだし、「こういうことがあって今もやってる」感じの話にされています。
全体的な流れとしては自閉症になって今はゆっくりながらも話せているオーウェンが学校卒業の前日から大人になり一人暮らしするまでを追った映像が多くでます。その中で自分の人生を描写するような台詞や悩んだときに背中を押された台詞などのディズニー映画のワンシーンも流されます。
彼にとっては自分は脇役であり、ディズニー映画の脇役キャラたちが大好きと語ります。そして自分は「脇役の救世主」と言うほどそのキャラたちが大好きで、彼らの台詞に助けられています。映画でもディズニー映画の台詞を声に出してるのは脇役キャラだけで、シンバなど主役のキャラもでますが声は出してません。
またオーウェンが体験した人生をディズニー映画のワンシーンで見せてたり、彼が悩んだりしたときとディズニー映画のシーンがリンクしたりという凝った演出もありました。
また水彩画のようなアニメも登場して、これがまたアニメとしても素晴らしい芸術的なアニメーションになっていましたし、彼の2歳のころの心の中を覗いてるようでした。
ディズニー映画で成長した彼の姿を追いながら自閉症患者の生き方だったり、世間にもこういう人間がいるんだというメッセージのあるものでもありました。自分達が思ってる以上に自閉症患者は他の人と関わりを持ちたいのに、周りの人は少し勘違いをして避けたりするとオーウェンは言ってました
自閉症は日本でも起きてるものですし、なかなか分かりにくいものではあります。ただ少しでも理解する気持ちが大切なんだなとこれを鑑賞して理解しました。
少しドキュメンタリーというより、普通の映画の演出も度々あったりはしましたが全体的にスマートでドキュメンタリーにしてはとても見やすい内容の作品でした。
ラスト「ライオンキング」のシンバが光に照らされながら雄叫びをあげるシーンで終わりますが、そのシーンと彼の成長を見ると少し考えさせられる終わり方でもありました。すこし短いレビューになりましたが、とても良い作品でした。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
ディズニー映画好きの方でも、自閉症に興味のある方は見ることをオススメします。またあまりドキュメンタリー映画が好きではないという方も、この映画は見やすいのでドキュメンタリー映画入門編として見るといいでしょう。
はい、そんな感じで!