■あらすじ
演劇サークルで脚本を書き、人を分析するのが得意な拓人。何も考えていないように見えて、着実に内定に近づいていく光太郎。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せる実直な瑞月。「意識高い系」だが、なかなか結果が出ない理香。就活は決められたルールに乗るだけだと言いながら、焦りを隠せない隆良。22歳・大学生の5人は、それぞれの思いや悩みをSNSに吐き出しながら就職活動に励むが、人間関係は徐々に変化していく。
■Review
『何者』は、
「桐島、部活やめるってよ」の朝井リョウ原作の、平成生まれの作家としては初の直木賞を受賞した「何者」を映画化した作品。
監督・脚本は、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「愛の渦」などで有名な演劇界の鬼才・三浦大輔が担当している
この『何者』の大まかなストーリーは、就職活動の情報交換のために集まった5人が、それぞれの悩みや思いなどを描き、就職あるあるを若い今時の大学生目線で描いた作品。
正直見終わったあと、とても評価がしづらい映画だなというのが第一印象ではありました。良くも悪くもかなり評価しにくいです。私が難しく考えているというのもありますが・・・。もしかすると今年で見た映画の中ではどう感想を言えば良いか悩む映画でもありました。
日本の就職あるあるやSNSに中毒になる若者など共感できた部分もあれば、私のような大学に通ってない人が見るとあまりそこまで共感できない部分もある。
良かったのはラスト辺りで見せたTwitterの文面を舞台風にして、観客がそれを見てTwitterやインスタで言う「いいね」みたいな使われた演出は素晴らしかった
それからあまりそこまで淡々としていて薄いと思ってたキャラクター達が実は後半になってからかなり今時の若い人なりの闇を持ったキャラクターだなというのが分かります。
例で言うなら、山田孝之のキャラなんて実は闇を持ってなさそうではあるけど主人公にアドバイスして自己満足してる立ち位置キャラだし、二階堂ふみ演じたキャラはかなり自分に酔うタイプでしかも他人の成功した部分を調べたりするという主人公よりかなり分析していたりします。佐藤健の演じたキャラも普通にスマホ依存症だし、裏のアカウント持ってるし
うん。なんか就職活動の話というよりかは、就職活動を中心にした若い人の闇の部分を描いたドラマ映画なのかもしれませんね。だから後半はどちらかというとちょっとしたスリラー映画みたいで楽しかったですw(←頭大丈夫か?)
ただ不満点を言うなら、結局着地地点や話の進み方が大体予想できてしまうという事でしょうか?キャラの闇の部分が見れたり、就職活動していく中での葛藤や嫉妬とかがあるのは十分ではあるんですが、それでも話の内容とか会話(とくに前半)はとてもつまらなかったです。
その中に若い人の恋愛とかサークルとかの話も入れてはいますが正直あまりどうでも良くって普通に就職活動中心にやっていけばよかった感じはしますね。時々そういう感情的になる話は少し演技がわざとらしさとは感じました。
あと唐突に過去の話が出てきたりして、映画のリズムが悪くなる時もありました。原作読んでないんで原作通りなのかは分かりませんが、こうした題材の話は時間軸をしっかりして順に追った演出の方が良かったと思います。まぁ、時間のあれは菅田君の髪の色で判別できたんで良いんですがw
結局この映画って好き嫌いが分かれそうではありますよね。共感できる部分も人それぞれですし、淡々としてるので単純につまらないという人もいるかもしれません。ただこの映画は好き嫌いが分かれていても一度は見ることをおススメはしたいです。
けど劇中の面接で「一分で自分を表現してください」っていうのは言っちゃうと無謀ですよ。一分で自分を表現って自分の人生安易に生きてきた訳じゃないしなんかムチャぶりで、それをしっかりと答えを持ってきた人もそんなもんなのかと悲しくなります。これが日本の社会ですか、厳しいですね。・・・なんか劇中のキャラみたいな発言したなぁ。
☺☺☺☺☺|⚫⚫⚫⚫⚫
5/10です。
少し微妙なレビューにはなりましたが評価はこんな感じです。何回か見てみて解析とかしてみたいと思います。
傑作という訳でもなく、だからと言って凄いつまらないという映画でもないです。ただ何か心に刺さるような映画なのかなと言うのは言っておきます。さっきも言いましたが賛否が分かれる映画ですが、一度は見ておくことをおススメします。
それにしても劇中に出てくる劇団一か月に一公演は凄いな。体力と精神力と、脚本を書く時のアイディアは大丈夫なのかな?
はい、そんな感じで!