■映画情報
公開日/2012年4月28日
上映時間/108分(1時間48分)
監督/武内英樹
製作国/日本
■予告
■あらすじ
古代ローマ帝国の浴場設計師ルシウスが現代日本にタイムスリップし、日本の風呂文化を学んでいく姿を描くコメディドラマ。生真面目な性格で古き良きローマの風呂文化を重んじる浴場設計師のルシウスは、ふとしたきっかけで現代日本にタイムスリップ。そこで出会った漫画家志望の真実ら「平たい顔族(=日本人)」の洗練された風呂文化に衝撃を受ける。古代ローマに戻りそのアイデアを用いた斬新な浴場作りで話題となったルシウスは、時の皇帝ハドリアヌスからも絶大な信頼を寄せられるようになるのだが……。
■Review
『テルマエ・ロマエ』は、
「マンガ大賞2010」「第14回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞したヤマザキマリの同名漫画を「のだめカンタービレ」の武内英樹監督が製作したコメディ映画。
舞台はローマであるはずが主演が日本人でエキストラは外人というシュールな映画ではありますが、この年の実写映画としては成功を納めた映画です。
この映画は古代ローマの設計士ルシウスが風呂の設計に悩んでいた時に現代に日本の浴場などにタイムスリップしていしまうというのがこの映画の大まかなストーリー。漫画は見たことがありますし、初めて漫画を手にした時もこの映画の時も正直とてもくだらないなと言うのが第一印象でした。
ただ、ローマと日本も風呂の文化があり目的も癒しを求める為という共通する部分があったのは驚きでしたし、そもそもそういう文化があったことも知りません。共通する部分があったからこそ他国なのに共感できる要素は結構たくさんありました。
その中にいい意味でくだらないような笑いがあってとてもシュールなコメディー映画だったなと思いました。はい、第一印象より遥かに面白い作品だったと思います。
阿部寛がまず顔や肉体からも分かる通り普通に外国人に馴染んでいた時点で普通に面白いんですが、阿部寛が現代にタイムスリップしてた時に阿部寛本人は知っているであろう色んな道具をジェネレーションギャップを感じたりする演技をセリフなしで顔や動きで芝居してたのは流石だし、それを真剣にやってる阿部寛にも笑ってしまいます。
そんなことを出来るのは普通だろと思う方もいますが、たいていこういうのは戦国時代から現代にタイムスリップして道具に驚くというのが基本(?)ですが、今回の場合は古代ローマからやってきて遠い日本に降り立ちます。しかも阿部寛が演じたのは外国人なのでそこら辺の演技もしないといけません。それをやれてしまった阿部寛の演技力は素晴らしいと思います。
この映画にはオリジナルキャラとして演じた上戸彩も登場します。別に好きでも嫌いでもない女優ですが、見てて前半部分の演技は少し微妙だなと思いました。少しわざとらしいし、夢に葛藤している人にはあまり見えなかったからです。実家に帰ってから最後までの演技はそこから良かったと思います。
あと古代ローマのセットデザインや町の風景だったがとても素晴らしく、5年前くらいの作品ですが今見てもとてもすごいなと驚かされます。少し綺麗過ぎかなと思ったことはありましたが、当時のローマだったらまぁ、あれくらいでしょう。
あと一番驚いたのは、とてもしっかりと脚本が練られてたという事です。なにか伝わるようなセリフはあったし、構成としても不思議と飽きさせないで引き込まれるような面白い脚本だったと思います。
全体的に大声上げて笑うような映画ではなくシュールな笑いをメインにした映画かなと思います。それが好きな人なら好きになれる映画だと思いました。多少雑な演出や、演技が少し微妙な俳優もいますが共感できる部分が多い良作な実写映画だと思いました。
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
一応続編がありますが、先に見ておきたい作品がまだ山ほどあるので、それを消化しきるか時間があるときに続編を見て見ようかなと思います。ぜひ見て見てください
はい、そんな感じで!