■予告
■あらすじ
幼い兄弟エドワードとアルフォンスは、死んだ母を生き返らせたい一心で錬金術最大の禁忌である人体錬成を行なうが失敗し、その代償としてエドワードは身体の一部を、アルフォンスは身体全てを失い鎧に魂を定着させた姿になってしまう。数年後、国家錬金術師の資格を得たエドワードは、失った身体を取り戻すため、絶大な力を持つという「賢者の石」を探す旅に出る。
■Review
『鋼の錬金術師』は、
2001年から2010年に『月間少年ガンガン』にて連載され、テレビアニメにもなった荒川弘原作の大人気同名漫画を実写化した作品です。
ハガレンについて話すと私は原作とアニメは小さい頃少し見てました。少しストーリーを忘れてる部分はありますが良い作品だったなというのは覚えてます。
先に言うともしかすると気づかないで原作と比べてしまう部分もあると思いますが、あくまでひとつの作品としてレビューしていますのでご了承くださいm(__)m
良い部分を言うと、脇を固めた俳優人の演技は素晴らしいと思いました。特に今回敵として登場するホムンクルスの3人は演技とキャラがマッチしていたと思います。
前評判から良いとは聞いてた松雪泰子のラストは噂通り素晴らしいし、あまり期待してなかったエンヴィー演じた本郷奏多も以外と良かったです。あとは大泉洋や敵ではないけど佐藤隆太や夏菜の演技もキャラをしっかりと理解して演じてるんだなというのが分かりました。
あと映画の技術面で言えば音楽がよかった。映画のシーンにマッチしてなかったり、変に大音量で流したり音楽を多用したりと使い方は下手でしたが、音楽そのものは素晴らしいと思います。
はい、以上が鋼の錬金術師の良かった部分です。不満点をいう前に映画全体としていうなら、別にクソ映画ではありません。クソ映画と感じる人は多いとは思いますし、クソじゃなくても対して面白くもないです。本当映画が脇を固めた演技派俳優に助けられたようなもんです。
まず主役の山田涼介について。正直上手くもないし、下手でもない特にこれといった部分はないです。キャラには合ってたと思うし、ラスト辺りの演技は良かったなぁと思います。それでも彼自信戦闘の時の演技はダメだし、CGを使ったシーンや壁を隔てて遠くにいる人に喋るときも創造力がないのか、あまり良い演技をしてるようには思えませんでした。
特にひどかったのは本田翼です。彼女が彼女を演じてるだけでした。彼女自身の演技も笑ったり泣く演技のレパートリーが全部一緒です。そもそも彼女が演じたキャラもよく分かりません。なんでそこまでエドたちの側に来るのか、来たとしても特になにもしないし御荷物なだけなのでキャラとしては必要ありません。修理するみたいな話もしてましたが、そんな描写ありません。
必要ないキャラと言えばもう一人。それはホークアイです。
ホークアイを演じた蓮佛美沙子もキャラとマッチしてないし、演技も下手です。それよりもホークアイのキャラがただそこに立つだけだし、敵に対して少し怖じけずいたり、銃の使い方も下手です。
ディーン・フジオカもまだマシではあるけどなんかずっと無表情だなというのが率直な感想。ディーン・フジオカはディーン・フジオカだし、滑舌やイントネーションが少し気になります。
とにかく若い俳優人が全体的に演技は酷いというのが分かりました。
それから子役。今年出た映画作品の子役の中では一番演技が酷い。今年はマシかなと思ったのになぁ。とりあえず子役の台詞が子供らしくないし、区切り区切りに言ったりしてて業とらしい。あと髪染めてる子が結構いたけど髪大丈夫かな?と心配してしまった。
エキストラなのか劇団なのか分からないけど、町の住民の演技も気になる。酷くはないけど、映画とかの演技というよりかは舞台演技見たいで見てて恥ずかしかったです。場違いにもほどがある
演出面や技術面をいうとまずVFXとかCGの話から。よく監督がCGについて話してはいたので。正直いうなら「海外に追い付いた」とは言ってますが、別にそこまで追い付いてるほどのCGでもありません。沢山の海外映画で素晴らしいCGや映像を見てきたので、それと比べるとまだまだで驚きはないです。
さっきも言った山田涼介や他の俳優がCGに合わせた演技は微妙だし、後半辺りから大分チープに感じます。アルの鎧は確かに良いんですけど、なんか重さがなく軽く見えます
カメラワークも時々見辛かったり、ぶれてたりして気になる事はありました。結構人を中心にグルグルまわったり、顔がどアップしたり、常に上半身部分しか撮らなかったりと絵にならないシーンが多かったです。
アクションシーンはなぜかゲームのようなターン制です。しかも体術と錬成を組み合わせたバトルはなくってただ錬成だけの勝負だったり、格闘も殴る蹴るくらいだから盛り上がるシーンなのにいまいち盛り上がらない。序盤に出る石像も笑わせようとしたのか笑えないし、出した意味がよくわからない
そもそも錬成が物質と物質の等価交換なのに、等価交換しないで物を治したり物を出したり魔法みたいになってたのは原作を少し忘れてる私も流石にツッコミたくなった。特にマスタング大佐は途中火炎放射機みたいに火を出しまくりますからね
ストーリーは個人的には見れました。ただあくまでストーリーで脚本は普通に退屈だし詰め込みすぎてメリハリがあまりないです。キャラの心情が分からなかったり、キャラとの関係性が薄かったり、ツッコミたい部分も多くありました。アルとエドの喧嘩は唐突で、やったらやったであっさり解決して終わって兄弟の絆とか薄っぺらいし、ホムンクルスがホムンクルスとしての苦しみや葛藤がなかったり内容などが薄いです。
「兄弟の絆」をテーマにしてるとは言ってますが、別にそこまで兄弟の絆が感じられる部分はありません。どちらかと言うなら、「命の重さと価値観」の方が映画としてテーマが合ってたように思えます。そういう方向性で見た方が大分面白いです。
細かい部分をいうと序盤小さい頃のアルが人体錬成した際飛ばされるシーンがありますが、綺麗に剥がれた床と一緒に飛ばされます。子供の力なら簡単に飛ばされそうなのに、魔法の絨毯みたいに飛ばされるシーンは色々可笑しくて笑えました。笑えるシーンが笑えないこの映画の中で唯一笑えるシーンです。
敵が目の前を通ったり、逃げる姿を見てるのになんで兵士たちはなにもしないんだろうと思いました。そこは「動くな!」くらいの台詞ひとつは言っても良いような気がします。棒立ちはヤバイです。
撮影場所が海外らしいですが、日本でも撮影はしてたらしいです。その時明らかに日本だなと思える場所が出たりするのでその時気持ちが離れていったりというのはありました。
名前を大声で呼びすぎ。なんでそんな銀魂みたいに何回も名前をいうのか。戦闘時はまぁ良いとして、マスタング大佐が電話からヒューズの名前を何回も大声で呼ぶシーンはおかしかったです。
賢者の石がグミみたいなのはさておき、どこのシーンかは忘れましたが撮影用の機材らしき影が写り混んだり、賢者の石の反射で上にある照明が見え見えだったりと世界観潰しをしてます。CGにこだわった?ならなぜそういうのを消す力はないのか?
時々山田涼介のプロモーションビデオみたいなカットも気になりました。アレはファンに向けてでしょうか?別に彼は嫌いではないですが、そういうの入れるなら別にしてくれと言いたいです。
一応これくらいだと思います。さっきも言いましたが別に全体的には面白くはないけど、失望するほどのクソ映画じゃないです。個人的には良かったなと思う部分もありました。
ただ原作ファンはあまりこの映画を好きにはなれないかと思いますし、知らない人でもあまりこの映画を好きになる人はきっと少ないんだろうなとは感じました。2回目見たいとは思わないし、続編がありそうな終わり方はしましたがそこまで期待して続編を見たいと思えるような作品でもなかったです。
■評価
最終評価は・・・
☺☺⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
2/10です。
はい、とりあえずこんな感じです。評価云々で色々と言われてはいたこの作品ですが、とりあえずクソとか分かっても見てから評価するのが良いとは思います。もちろん、どう思うかは自由ですがレビューサイトにそれを書くのは違うと思います。
一応興味ある方は見てみてはいかがでしょうか?
はい、そんな感じで!