■あらすじ
人を殺してはならないという宗教的信念を持つデズモンドは、軍隊でもその意志を貫こうとして上官や同僚たちから疎まれ、ついには軍法会議にかけられることに。妻や父に助けられ、武器を持たずに戦場へ行くことを許可された彼は、激戦地・沖縄の断崖絶壁(ハクソー・リッジ)での戦闘に衛生兵として参加。敵兵たちの捨て身の攻撃に味方は一時撤退を余儀なくされるが、負傷した仲間たちが取り残されるのを見たデズモンドは、たったひとりで戦場に留まり、敵味方の分け隔てなく治療を施していく
■予告
■Review
『ハクソー・リッジ』(原題:Hacksaw Ridge)は、
メル・ギブソンの10年ぶりの最新作戦争映画で、第二次世界大戦時の沖縄戦の前田高地の戦いを舞台に、75人の兵士を救った米軍兵のデズモンド・ドスの実話を元にした映画。
第89回アカデミー賞では、作品賞監督賞他6部門にノミネートされ、編集賞と録音賞の2部門を受章しました。
ハクソー・リッジは沖縄の前田高地という場所に高い絶壁があり、当時アメリカ兵はその壁をハクソー・リッジ(弓鋸)と呼んでいたそうです。詳しいことはウィキとかで調べてください。
そんな実際にあった戦争を舞台にはしていますが、映画の予告や宣伝で戦争映画と思ってしまいます。もちろん戦争映画ではありますが、どちらかと言うとこの戦争で救助活動をしていたデズモンド・ドズの伝記映画と思ったほうが良いです。前半は彼の恋人や訓練の話、後半から戦争に出向く話になっています。
前半での話は彼が宗教で教わったことでの自分の生き方や軍に入って武器を持たない理由や、その武器を所持しないことで軍法会議にまでなってしまう話になります。ダラダラするかなとは思いますが、結構興味深い内容になってたし、クスッと笑える部分もあります。
ただ後半からの戦争部分と比べてしまうと心打たれる場面や面白さとしては前半部分が負けてしまいます。
この映画の後半部分は結構グロイ部分が多いです。それにより戦争とはとても悲惨で恐ろしい所だと分かったし、日本兵の戦い方や信念も同じ国ではあるものの恐ろしいと思ってしまいました。武器を持たないで人を助けるという部分で女性でも見やすいと思ってみると痛い目に合うので悲惨な戦争描写があると心構えしてみたほうが良いです。
映画の戦争描写はリアルな部分もありますが、フィクション色があるシーンもあります。主人公が向かってくる手榴弾を素手ではねのけたり。そういう「ありえねーだろ」と思える部分ももちろんありますが、それを踏まえても彼の活躍は感動できるし、映画として普通に楽しめます。
問題はこの映画をどう見るか、どういう人が見るかによって評価が分かれるかなと思います。個人的には良作映画ではあります。しかし、内容が内容で沖縄戦争を舞台にして、日本兵ももちろんやられる描写はありますから、そこで好き嫌いは分かれそうな映画かなと思います。
この映画はあまりCMとか見なかったし、宣伝もほとんどなかった記憶があります。確かにそういう描写はありますが、けど戦争があったという事は目をつぶってはいけないと思うし、アメリカ兵にはこんな人がいたんだと認識できるチャンスでもある映画でもあると思います。
日本人の描写が嫌だと思ってみると結構勿体ないです。ただ単純に戦争は恐ろしいなと思ってみるほうが心に受け入れやすいし、この主人公の善良な活躍に感動できると思います。戦争部分はとっつきにくい部分ではありますが見ることをおススメします。
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
海外の方々は先に日本より公開されて鑑賞するなりすぐに聖地巡礼したくらいヒットしました。沖縄出身ではないですが、そういう知るきっかけがあるのは嬉しいことですよね。
映画としてはとてもいい話なので見ることを強くおススメします。
はい、そんな感じで!