■予告
■あらすじ
典型的なアメリカ市民・トゥルーマン。だが彼の暮らす環境は、どことなく不自然だ。それもそのはず、実は彼の人生は、隠しカメラによってTV番組「トゥルーマン・ショー」として世界中に放送されていたのだ!家族や友人を含めたこれまでの人生が全てフィクションだったと知った彼は、現実の世界への脱出を決意する…。
■Review
『トゥルーマン・ショー』(原題:The Truman Show)は、
98年キネマ旬報ベスト・テン第3位にも選ばれたコメディ俳優として有名なジム・キャリー主演のコメディ映画です。
正直見ていてコメディか?とは思いましたが、めちゃくちゃ素晴らしい作品でしたし、自分の心にも突き刺さる傑作でした!
そんな傑作をレビューしていきます。
映画の簡単なストーリーとしては、ある人物を24時間観察してそれを全世界に生放送をするという番組をという設定が舞台の映画です。その人物に選ばれたのがジム・キャリー演じるトゥルーマンになります。
最初の番組監督の説明である程度の内容や情報も伝えられた後に観察日数が表示されますがそれが約10000日と出ます。実際これ私はただ単純にその日数の実感がなく「長すぎだろ!」と笑ってはいましたが、途中から計算すると約27年間は観察はしています。ジム・キャリーの見た目から考えると生まれた日から観察されていたと分かります。
そしてこれを知る前から色んな人と主人公は話していますが、なんでテレビに出ている人に対してあんなに皆自然的なんだろうと疑問が持ちます。それもすぐに分かりますが実はその住人達は全員俳優ですんでいる島も番組の大掛かりなセットだったという事が分かります。ドーム状に作られているので天気も人工的だし、すべてが偽物です。
そうしたことが分かるとコメディー映画として見ていたのに一転してちょっとしたホラー映画のような感覚になります。すべてが嘘だし、トゥルーマンの人生も普通に奪われていたという事になります。
勿論コメディー映画としては大変面白い部分もありました。しかしそこからの一転したストーリーには驚きはありましたし、監督の番組を作り上げていくための野心も恐ろしいものがありました。
キャラクターや俳優の演技も素晴らしいです。相変わらずジム・キャリーの演技は素晴らしいです。本当大好きな俳優ですが素晴らしいとしか言えません。
番組監督を演じたエド・ハリスの演技も素晴らしいしキャラクターもよかったです。特に彼の過去について多くは語りはしませんが、いろんな会話の中で彼の人生が悲痛であったんだなと分かります。
その他の俳優もエキストラのような感じは良かったし、演じたいる時と素の部分のギャップがまた怖いです。
そこから彼の脱出劇が始まり、それを追い出さないために奮闘する番組との闘いは見ていて飽きません。さらに閉鎖された世界にいると分かった時には自分もショックは受けましたし、映画『ルーム』よりかはかなり広いですが狭苦しさと息苦しさは伝わりました。
この映画の最大の良い部分は色々と皮肉っていて色んなメッセージや映画を通じて見えてくる部分があったという事。
まず普通に見て分かるのはこうしたテレビ番組や現代社会を皮肉った部分が見えるということ。それをあまり説教臭くしなかったというのはまた良いです。自分たちもやはり現代社会で息苦しく生きていたり、誰かに操られてる感覚なんかはこの映画に似ているかもしれません。
そしてジム・キャリーを演じたトゥルーマンとエド・ハリス演じる番組監督が特に大きく関わってはいないのになぜか親子に見えてしまった。唯一話すのはラスト辺りだけですが、それでも自由を求める息子とそれを止めて「私たち家族のところにいるのが安全だ」という過保護な親に見ます。
そういう意味では映画の途中でトゥルーマンが見る映画のようでした。だから「自分の子供を狭い空間にいさせないで」という家族をテーマにしたメッセージ性のある部分とも感じられます。
そしてラストに壁の向こうへ行くトゥルーマンのシーンもメッセージがありました。確かに今の現代社会はつらい部分はありますが、それでもいつでも笑って明るく前向きに壁に立ち向かうという姿が大切なんだと気づかされます。
色んな要素が含まれていて、いろんな素晴らしいメッセージが込められたこの映画はコメディーと呼んで良いかは分かりませんが、けどラストまで見た後はいい気分になれるはずです。傑作と言っていいでしょう。
☺☺☺☺☺|☺☺☺☺☺
10/10です。
( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
色々と人生や仕事に悩んでいるときなんかに見るにはピッタリな映画だと思います。そのあとのトゥルーマンの人生は分かりませんが、そのあとどうなったんだろうと考えるのも面白いと思います。
是非、見てみてください!
はい、そんな感じで!