■予告
■あらすじ
不況にあえぐテキサスの田舎町。タナーとトビーのハワード兄弟は、亡き両親が遺した牧場を差し押さえから守るため、連続銀行強盗に手を染める。慎重派のハワードが練った完璧な計画のおかげで兄弟は次々と襲撃を成功させていくが、刑務所から出所したばかりのタナーの無謀な行動のせいで次第に追い詰められていく。一方、定年を目前にしたテキサス・レンジャーのマーカスは、相棒のアルバートとともに事件の捜査に乗り出すが……。
■Review
『最後の追跡』(原題:Hell or High Water)は、
批評家からの高い評価を得て2016年のアカデミー賞で作品賞含む4部門ノミネーションされ話題になった犯罪映画。
アメリカでは劇場公開はされましたが、日本では残念ながら劇場公開はされませんでした。
代わりにNetflixでオリジナル映画という形で今も配信されています。
ストーリーの中は銀行強盗をする二人の兄弟と、それを追う警察のテキサス州を舞台にした犯罪映画です。
こう聞くと「なんだか普通の犯罪映画だな」と思いますが、犯罪映画にしては作りがとても綺麗だったのには驚きました。
銃撃戦や爆発などよく見るような犯罪映画ならではの演出は確かに最後らへンからはありますが、それ以外は別にそういうド派手な演出はありません。
会話の中になんで銀行強盗をするのか。兄弟の絆や家族関係、警察の仕事に対する心構えや相棒との関係を出しています。
そこまで映画を観ない人が見るより、映画好きの方が見たら好きになれるような映画作品なんじゃないかなと思いました。
私もこの映画は好きでした。
とにかく映像は思っていたほど美しいし、演技も見事です。
俳優陣はそのキャラクターに見えるし、スローペースな映画ではあるけどかなり印象に残る演技力でそれをカバーしていたように思えました。
映像も映像で印象に残る部分が多い映画でした。
兄弟の過去やどんな人間か、二人はどういう関係性かというのは回想をいちいち入れないで会話だけでそれらを伝えていたのは良かったですね。
警察の二人組もそういう感じです。
こういう会話だけでキャラ紹介をするとやはり今現在の映画の世界観に集中できるから良いです。特にこういう綺麗で美しい映画は特に言えることです。
その両者のシーンの配分やペースもちょうどよく会話もとても面白いので興味が出ます。会話だけなのにこの強盗犯と警察側のどっちも好きになれるようにさせた脚本は素晴らしいです。どっちも応援はできるし、死んでもとても悲しくなります。
この映画はテキサスの現実の過酷さも映してはいますが、今テキサスがそういう状況化なのか分からないで見たし、経済的な話とかも見てても分からない部分がありました。事前にそういうのは調べなくても普通に楽しめますが、個人的にはそこらへんだけはあんまり着いて来れませんでした。
ただ、一応何をやりたいのかは大体は把握は出来ましたがwww
そういう難しい部分があっても犯罪映画としては素晴らしいし、現在の西部劇として見ても面白い映画だと思います。
☺☺☺☺☺|☺☺☺☺⚫
9/10です。
万人受けするような映画ではありませんが、映画好きの方はとても楽しめる映画だと思います。
変にアクション映画だと思ってみたらガッカリするので、ヒューマンドラマのような犯罪映画だと思ってみたほうが良いかもしれません。
はい、そんな感じで!