■あらすじ
ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。
■Review
『メッセージ』(原題:Arrival)は、
米作家テッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』を実写化したSF映画です。
2017年のアカデミー賞では作品賞などにノミネートされ、音響賞で受賞を果たしました。
2016年の東京国際映画祭で先に見たという方も多いでしょう。
少々ネタバレを含んだレビューになりますので、まだ見てない方はご注意ください
『インデペンデンス・デイ』のようなアクションSF映画や、
『第9地区』や『未知との遭遇』のようなSF映画と思って見ると期待はずれだと思うかもしれません。
『エクス・マキナ』『シン・ゴジラ』のような淡々として知識的な映画で
どちらかというならSF映画ではありますが、ヒューマンドラマ要素も入った人生や時間について考えさせられる映画でした。
映画の技術的な部分を先に話すと、まず音響はアカデミー賞選ばれただけあって素晴らしいです。
映画のサントラも未来的かつ不思議な感じで、音楽だけで映画の雰囲気をよく現していたと思います。
映像面については、予告観てから思ってましたがとても綺麗で美しいです。
同じ監督の作品で『プリズナーズ』とかの方が個人的には目を奪うような驚くようなショットはありました。この映画はそういうのはありませんが映像だけでも素晴らしいとは思える部分は多いです
俳優も良い演技をしていました。
キャラとしては誰でもできそうなキャラクターではありましたが、それでも俳優人の演技力は良いし、ちゃんとキャラクターに入り込んでいたと思います。
映画としてのストーリーやその中身について触れていきます。
メッセージはさっきも言いましたが、SF 映画ではありますがヒューマンドラマでもあります。
話は淡々とはしていますが、とにかく話の繋がり方がとても上手いです。
最初エイミー・アダムス演じる言語学者とその子供との思い出から始まります。
子供は若い内に病気でなくなり、その過去の悲しみを背負っている人物だと思ってしまいます。
というように最初のシーンでこう思った方は100%かと思います。
ですが宇宙人の文字ヘプタポットを理解するとその記憶が蘇ります。
宇宙人事態に過去や未来など時間概念はありません。人間のように一定方向では進まず、彼らの文字の円のように回りに回る感じです。
だから宇宙人はそういう概念が無いから未来を見ることも可能です。
だから彼女は文字を理解するだけでなく宇宙人の考え方も理解したので未来を見ることができます。
そして台詞の中でもそういう匂いをただ寄せる所はありますが、娘との思いでは実は彼女の未来の物語だとわかりました。
視聴者は最初は過去の話だと今までの一定方向だった話になれていたからそう思ってしまいます。
ラストシーンは最初のシーンと良く似ているので始まりと終わりが繋がった非常に上手い脚本と、映像で考えさせられる
映画だと分かります。
もちろんもう一回分かった上で見ればまた違う楽しみ方ができるはずです。
この映画は未来を分かった上で人間がどう生きるか、
苦しみを知り人を愛した方が愛は強くなるというのが伝わりました。
不満点を言うならこうしたSF映画であって現実的な部分を捉えた映画ではありますが、少し色んな映画で見るような演出があったのは気になりました。
ある人が宇宙船に爆弾を仕掛けるバカなことをしたり、
エイミー・アダムスがゆっくりと降りてくるシーンはそうです。
折角映画の世界に入れたのにそれがあったので気持ちが離れてしまいました。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺☺⚫
9/10です。
今回この記事に予告動画をつけてません。
色んな人がいうようにこの映画は予告を見ないで鑑賞することをオススメします。
そっちの方がより楽しめるでしょう。
日本だと好き嫌いが別れますが、メッセージ性のある良いSF映画ですので見れことをオススメします
はい、そんな感じで!