■予告
■あらすじ
プロの犯罪者ニール・マッコーリー率いるグループが、現金輸送車から多額の有価証券を強奪した。捜査に乗り出したロサンゼルス市警のビンセントは、わずかな手がかりからニールたちの犯行と突き止め、執拗な追跡を開始する。
■Review
『ヒート』(原題:Heat)は、
『ゴッドファーザー PART II』以来初のアル・パチーノとロバート・デ・ニーロの共演作品です。
厳密には接触はしていないのでこの映画が2人が初めて共演した作品とも言えます。
本作はマイケル・マン監督が過去に自身で監督した『メイド・イン・LA』の壮大なリメイク作品でもあります。
一応私はアクション映画としてこの映画を見ました。
普通の人がアクション映画として見てしまえばこの映画はあまりにも退屈だなと思います。
ですがアクションというより映画全体がどちらかというと犯罪者と刑事の繋がりや周りを取り巻く人たちのヒューマンドラマだったり、
渋い大人のクライム映画として見ることが出来ます。
そういう意味ではアクションが少しあって、中身がしっかりとしているヒューマンドラマの方が私は好みでした。
見ているときは正直素晴らしいですが、感動できる映画とは思えませんでした。
ただ見終わった後の余韻だったり印象に残るシーンや台詞が鮮明に覚えていたり、
頭の中で優しく思い出させてくれる感覚から改めてこの映画は素晴らしい作品だったんだなと分かりました。
映画全体からタイトル通り自分の信念や曲げられない事を例え友人や愛する人を見捨ててもやらなければいけないという心を燃やしてくれるものを見せてくれました。
刑事を演じたアル・パチーノと強盗を行うロバート・デ・ニーロ。
彼ら二人の強い信念とぶつかり合い、そしてお互いをどこか褒め称え闘う姿は男なら心を動かされます。
喧嘩とかそういうのではなく、こうして心からお互いを称え敵として闘うという映画はこの作品位ではないでしょうか?
そして周りの人たちも自分の本当に守る物や曲げられない精神や心を持つキャラクター達が沢山います。勿論このキャラクターたちも好きになれた人が沢山いました。
そうした好きになるキャラクターたちが2人に関わってるとより2人が魅力的なキャラクターになっていきます。
この映画で素晴らしい演技をしたのはアル・パチーノだと思います。
当時はこのアル・パチーノの演技はあまり評価は低いです。
ただこうした一見やる気のないように見える演技からキャラクターにマッチしていたと思います。
事細かい部分での顔の表情や目の動きなんか見ていると普通の俳優ではマネができないような演技を見せてくれます。
例えばこのシーン
このシーンはロバート・デ・ニーロ演じる犯人とアル・パチーノが初めて対面するシーンです。
実はこの映画を調べるときに知りましたが、このシーンはロバート・デ・ニーロはいません。別撮りです。
それなのに対象がいないにも関わらず「こいつがどんな人間なんだろう?」というような目で犯人を観察していました。
それを知り改めて見ると別撮りしたとは思えない演技力には圧巻でした
映画の中ではリアリティを出すために銃の音は実際の音にしたとか。
やはりそうするとかなり迫力が違います。
細かいですがそうしたリアリティある事をしてくれると見ているこちらとしては緊張感が高まります。
映画全体としてまとめるならアクションはリアリティあり、人間ドラマは濃厚です。
てかどちらかというなら人間ドラマがメインでしょう。
キャラクターのバックグラウンドもしっかりして丁寧なのでどのキャラクターも好きになれます。
ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノの敵ながらもお互いを認め戦う姿は見ている人を熱くさせる映画でしょう。
2人のどの視点からでも楽しめるのはいいですね。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺☺☺
10/10です。
( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
3時間くらいある長い映画ですが、あっという間に感じる素晴らしい映画でした。
映画が好きな人は是非見ることをオススメします。
嫌いになる人は中々いないと思います。
はい、そんな感じで!