■映画情報
公開日/2011年2月19日
上映時間/108分(1時間48分)
監督/ウィルソン・イップ
製作国/香港
■予告
■あらすじ
1930年代の中国広東省・佛山。武術館の師範に勝ったイップ・マンは、町一番の武術家として知られるようになる。しかし1938年、日中戦争により町が日本軍に占領され、日本兵たちに武術を教えることを拒否したイップ・マンは、空手の名手である日本軍将校・三浦と対決することになる。
■Review
『イップ・マン 序章』(原題:葉問 Ip Man)は、
ブルース・リーの師匠でも知られる実在した人物イップ・マン(葉門)の生涯を描いたアクション映画です。
演じるのはハリウッドでも人気が出てきて、これが出世作のドニー・イェンがイップ・マンを演じます。
俳優のドニーは好きな俳優です。イップマンに関してはこの映画で初めて知りました。
この映画では歴史に忠実な部分もあり、映画オリジナルの部分も加えられています。
それらを踏まえても、どれも素晴らしいアクションでありストーリーだったと思います。
ストーリーに関してはあまり期待はしませんでしたが、戦時中の中国の苦しさや暗さなど伝わったのは意外でした。
中国の俳優陣は良い演技をしていましたし、キャラクターも素晴らしいです。
特にイップマンの奥さんを演じたリン・ホンの演技はその人がどんな気持ちか目だけで分かりましたしカリスマ性も感じられます。
このドニーとリン・ホンの二人が夫婦に見えないという難点はありましたが、二人とも素晴らしい演技をしてました。
キャラクターとしては日本の将軍三浦でした。今回の映画の敵キャラクターでありながら武道に対して熱い信念があるというのが分かるので敵と言いながらも嫌いにはなれないキャラでした。
ただその隣にいた佐藤はかなりのクソ野郎なので好きにはなれませんがw
アクションは誰もが見たらスッキリするし、ストーリーの流れも悪くはありません。
ただあくまでノンフィクションの話を題材にはしていますが、結構これはフィクションじゃないかというような話もあります。
ノンフィクションで見たいなという方からすればあまり現実的ではないストーリーに心が離れてしまうでしょう。
だから映画全体としてみたらどちらかというと娯楽映画として見た方が正解な気がします。
戦時中での暗い雰囲気は良かったです。
ただこれに関して一転だけツッコミたい部分がありました。
戦時中でつらい生活をしていてどの人も服が汚れているのに、なぜかイップマンの服だけ常に綺麗でした。
奥さんや子供もそうかと言われたら普通に汚れています。
イップマンが重労働の仕事をして汚れるシーンはありますが、それ以外は普通に綺麗な服装で別次元の住人かと思いました。
まぁ、戦闘そのものが別次元ではありますが
それから一番腹が立ったとは言いませんが気に入りなかったのが日本の俳優人です。
上手い香港の俳優人の演技の横で日本人の演技を見るとかなり浮き出ています。
池内博之と渋谷天馬が出ていますがなんか自然じゃないです。
映画の演技というより舞台演技に近いです。
だからやることは固いしぎこちないし、全体的に下手に見えました。
あと日本兵の誰かがイップマンと三浦の戦いで、銃を構えて中国人の見物人に「殺すぞ!」って言ってましたね。
「撃つぞ!」ならまだ分かりますが…。
私は戦争は経験したことないから分かりませんが、ただ色んな戦争映画を観て人に銃を向けて「殺すぞ!」って言ってた映画はこれが初めてですね。