■映画情報
公開日/2017年3月18日
上映時間/138分(2時間18分)
監督/大友啓史
製作国/日本
■予告
■あらすじ
幼い頃に交通事故で両親と妹を亡くし、父の友人である棋士・幸田に引き取られた桐山零。深い孤独を抱えながらすがりつくように将棋を指し続けてきた零は、中学生でプロ棋士の道を歩みはじめる。しかしある事情から幸田家での居場所を失い、東京の下町でひとり寂しく暮らしていた。そんなある日、和菓子屋を営む川本家の三姉妹と知り合った零は、彼女たちとの賑やかで温かい食卓に自分の居場所を見出していく。
■Review
『3月のライオン 前編』は、
羽多野チカ原作の同名漫画を実写映画化した作品です。
前編と記載されてる通り、後編もあります。
後編は10月中旬にDVDのレンタルが開始されるのでそれに合わせて鑑賞とレビューをしたいと思います。
ちなみに漫画は未読、アニメは未鑑賞です。
特に期待はしていなかった作品でしたのでDVDの鑑賞になりました。
一応今回見て思ったのは期待していなかった分良い作品だったと思います。実写化した作品ではまだ良いほうだと思いました。
この映画素晴らしいなと思ったのはキャラクターです。皆それぞれ個性的なキャラクターをしており、それを演じた俳優の演技は素晴らしいです。
個人的に良かったのは神木隆之介です。予告を見た感じだと今まで通りの神木隆之介の演技かなと思いましたが、また驚かされるくらいキャラをしっかりと理解して、それを演じ切れていました。
染谷将太の演技力も素晴らしいですが彼の演じたキャラが結構好きです。しつこい感じはするけどとても友達思いだし、熱い男だと分かります。
そもそもこの映画はどのキャラも好きになる部分があるという事が良いです。どのキャラもバックストーリーはあって、その過去の話でもどれか一つは共感できる部分があります。そしてしっかりと俳優の顔には頼らずに性格などが濃い脚本を描けていたと思います
3姉妹はただただ優しい人たちというくらいであまりバックストーリーがなかったのは残念でした。もしかすると後編から話してくれると思います。
この映画とキャラに共通する部分としては「みんな誰しもが必死に生きようとしている」ということ。
それが誰かの為でも、夢の為でも、自分の為でもどんなことでさえ人は必死に生きようとしています。
けど必死過ぎて自分を見失うということもあります。そういうことは大抵の人たちは経験することでしょう。
それが映画だとより心に重く来るシーンやセリフが出てきます。主人公が「将棋しかねえーんだよ!」というセリフは響くものがありました。
そうした必死のあまり見失った主人公が人とふれあって段々と自分がなくしていたものを見つけて取り戻す成長する姿はとても素晴らしいです。
漫画は見てませんから原作通りか知りませんが、けど丁寧に作られて伝えたいことを一本筋にした良い脚本だと思います。
一応不満点はあります。
まず結構ナレーションが多いです。
将棋の説明くらいなら良いですが、そのシーンで見て分かるものをいちいちナレーションしなくていいと思います。
例えるなら、人が振り向くシーンで「僕は後ろに振り向いた」とかそんな感じです。
そういうナレーションが将棋のシーンでも多く使われていました。時に漫画やアニメだといいナレーションが映画だとおかしくなることもありました。
将棋のシーンでもう一つ気になったのは音楽です。緊張を与えるために使われていたと思いますが緊張感が逆になくなります。
去年公開した『ちはやふる』の試合シーンなぜ良かったのかと言うと、音楽やナレーションをあまり使わないで、かるたのたたく音や人の呼吸音で緊張を与えました。
だから見ているこちらも誰が取るのか息を詰まらせてみていたと思います。
将棋でもきっと同じようなことはできるはずなんです。もちろん退屈させないという意味もあるとは思いますが、
出来るなら音楽を使わず緊張感を作って欲しかったです。
だからもう一つのメインである将棋シーンが非常に勿体なかったです。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺⚫⚫⚫
7/10です。
ドラマパート、人と繋がることでの自分を見直し成長する姿は素晴らしかったと思います。
キャラクターや俳優の演技も素晴らしいので見る価値はある実写映画だと思います。
後編もDVDが出たら見ようと思います。
そして21時投稿ではありましたが、今回からまた18時に戻します。
色々変わってしまい申し訳ございません
はい、そんな感じで!