■予告
■あらすじ
数日にわたって行方がわからなくなっていた夫・真治が、まるで別人のように優しくなって帰ってきたことに戸惑う妻・鳴海。それ以来、真治は毎日どこかへ散歩に出かけるようになる。同じ頃、町で一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。取材を進めるジャーナリストの桜井は、ある事実に気づく。不穏な空気が町中を覆う中、鳴海は真治から「地球を侵略しに来た」という衝撃的な告白を受ける。
■Review
『散歩する侵略者』は、劇作家の前川知大率いる劇団イキウメの人気舞台を映画化した作品。
この映画は第70回カンヌ国際映画祭で「ある視点部門」で出品されています。
初耳です。まぁ、『三度目の殺人』のヴェネチア国際映画祭の方がインパクトありますからね。
監督の黒沢清監督は去年公開された『クリーピー 偽りの隣人』を製作した人です。
はい、私が去年大嫌いだった映画です。
詳細リンクを貼りますので良ければみてください
この原作になってる舞台版は見たことありません。
しかし舞台版を元にした映画全てに言えますが、
映画化をする上で舞台だからこそ良い部分や、映画だからできた良い部分などもあります。
まず、良い部分を話すとアイデアは素晴らしいと思います。
予告や映画前半でのゆっくりと宇宙人が侵略をする不気味さや、人間がもたらす概念の存在意義などを主張しています。
家族や友人など、イメージはできるが細かい理由など明確ではなく言葉1つで片付けてしまう。
その言葉によって人は縛られているから、人は幸せになれないんじゃないかというメッセージは面白かったです。
俳優人の演じたキャラと俳優がぴったり合っていました。
松田龍平の演じた淡々として乾いた宇宙人のキャラクターは松田龍平の演技と凄くマッチしていました。
この松田龍平演じたキャラが最初人間というものをあまり知らないで乾いたキャラでしたが、
色々と知っていく内に徐々に普通の人間のようになっていく姿と成長を見られたのは面白かったです
不満点は結構ありますw
前半部分は確かに良かったです。しかし、後半からが結構がっつりしたSF映画になってしまいます。
感染病で人が可笑しくなったり、地球が侵略され軍隊も動くような羽目になります。
期待ハズレという理由もありますが、結局侵略されてから月日が流れる形でカットされます。
その侵略されてから地球や人がどうなって宇宙人がどうなったかというのは口で説明されます。
舞台ならまだ分かりますが、映画となるとその演出は安く感じました。
CGとかも使いますが、明らかに本物に見えませんし、爆撃したのに建物が無傷とかおかしな点が結構あります。
アイデア事態は良いのに勿体ないです。
低予算でも良かったから、宇宙人が人間を知っていき嫌いだった夫をまた好きになる妻っていう奇妙なラブストーリーくらいでよかった気がします。
それからキャラクターもたくさん出てきますが、不必要な人が多いです。
前田敦子とかはその後なにかするわけでもなかったので、あまり必要性は感じられません。
後あれはエキストラの演技が不自然です。
素人なのか劇団員かは分かりませんが、キャラクターたちが大声だしてそれを気にしなかったり、案外あっさり演説する人に集まったり、変にスマホでカメラ撮影したりと色々と不自然でした。
不自然と言えば子役。別に下手でもなければ上手くもないです。
ただ台詞いう前には子供らしかったのに、台詞が子供ぽくなく、すぐに子役が演技をするスイッチを入れたのは萎えました。
あの自然体で良かったのになぁ…
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
4/10です。
期待していた分あまり楽しめなかった映画です。
ただ大体の問題点は後半からだったし、前半楽しめたのは本当です。
まぁ、俳優や監督のファンなら楽しめる映画でしょう。
はい、そんな感じで!