■予告
■あらすじ
英ロンドンに暮らす72歳のアーサーは、無口で気難しい頑固老人。息子との関係もうまくいかず、笑顔を見せられる相手は最愛の妻マリオンだけだった。病弱だが陽気なマリオンは、ロックやポップスを歌う風変わりな合唱団「年金ズ」で歌うことが楽しみで、ある時、「年金ズ」は国際コンクールのオーディションに挑戦することに。しかし、そんな折にマリオンのガンが再発。練習に行かれなくなってしまったマリオンの頼みで、アーサーが代わりに合唱団に参加することになるが……。
■Review
『アンコール!!』(原題:Song for Marion)は、ロックやポップスを歌う合唱団を舞台に、さまざまな人々が再び人生に前向きになっていくヒューマンコメディ映画です。
主演はテレンス・スタンプとバネッサ・レッドグレーブ。
この二人が熟年夫婦を演じました。
この映画は結構良い評価だったため見させてもらいました。
先に言うと個人的にはあまり好きになれなかった作品です。クソ映画ではないですがいくつか気になった個所があったので言っていきます。
まずテレンス・スタンプとバネッサ・レッドグルーブの演じた熟年夫婦があまり絆は感じられませんでした。
それぞれのキャラや行動は理解はしましたしハッキリしていましたが、前半で今の暮らしを見せるくらいで彼らがそのように出会い、結婚したのかというのが出てきません。
夫の方が妻に対して心を開いてはいますが、それでも最後までこの夫婦が強い絆で結ばれていたというのが雰囲気からも受け取ることができません。
そもそも妻が死んでしまった後でも、公民館で老人に歌を教えてくれる女性と関係が良くなってるので、本当に妻を愛していたのか疑いたくなります。
そもそもこの夫が関わる人たちや、息子や孫娘とのかかわりも平均的に薄っぺらいです。夫が考えたうえでの過程だったりがすんなりし過ぎて、それを聞いた人も結論があっさりで唐突だったりしました。
特に夫が一度コンクールの出場をやめてから、過去の写真をみていく気持ちになったのもすんなりし過ぎていた気もします。
これは個人的なことですが、合唱の曲があまり心に響かないし、そこまで聞いてもあまり乗れませんでした。もしアイフォンに入れて電車の中で聞いても、その映像があっての曲だからあまり魅力的には感じないでしょう。
だから劇中で歌を聴いている観客が手拍子や曲に乗っている感じのシーンがあった時はちょっとおかしかったです。
もちろん良い部分もあります。
映画の主役のテレンス・スタンプとバネッサ・レッドグルーブの演技と歌は良かったです。
さっきあまりこの映画の歌は好きになれないとは言いましたが、唯一好きだったのは最後のテレンス・スタンプの曲でした。
妻の歌も素敵な中に、もう命が長くないといわんばかりの少し苦しそうな歌い方は素晴らしかったです。
またこの映画は全体的に淡々としています。ここで好きな人と嫌いな人に分かれると思います。
私はこの雰囲気は好きでした。
老人たちが頑張って練習して、少し可笑しく見えてしまう所もシュールで笑えました。
全体的の雰囲気は良いのに、脚本が少し惜しいです。別にコンセプトは悪くはないです。
もっと夫が関わる人物や妻との絆をより深くして、老人ならではの葛藤とかを少し付け加えたならより良かったと思います。
勿論あくまで個人の意見ですので、好きな人は好きでそれでいいと思います。
☺☺☺☺☺|☺⚫⚫⚫⚫
6/10です。
淡々とした雰囲気のある映画ですので万人受けはしないとは思いますが、映画が好きな人は見ることをオススメします。
大体の人が好きになれる映画化もしれません。
見て損はしないと思います。別に私も見て損した気分にはならなかったので
はい、そんな感じで!