■予告
■あらすじ
ベルリンでのアベンジャーズ同士の戦いに参加し、キャプテン・アメリカのシールドを奪ったことに興奮するスパイダーマンこと15歳の高校生ピーター・パーカーは、ニューヨークに戻ったあとも、トニー・スタークからもらった特製スーツを駆使し、放課後の部活のノリで街を救う活動にいそしんでいた。そんなニューヨークの街に、トニー・スタークに恨みを抱く謎の敵バルチャーが出現。ヒーローとして認めてもらい、アベンジャーズの仲間入りをしたいピーターは、トニーの忠告を無視してひとりで戦いに挑むのだが……。
■Review
『スパイダーマン ホームカミング』(原題:Spider-Man: Homecoming)は、2002年から公開の『スパイダーマン』、2012年から公開された『アメイジング・スパイダーマン』に続く3度目のスパイダーマン映画です。
今回のスパイダーマンは、マーベル作品をクロスオーバーさせた映画シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース」に参戦します。
今までのスパイダーマン映画を観たことない人でも、この映画から見ても問題はありません。
物語は去年公開された『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』の登場した後の話を描いています。
とにかくスパイダーマンのピーター・パーカーが一番見たかった少年キャラで、その15歳ならではの生活や葛藤も良く描かれていました。
ヒーローとしてもそうだし、若い人間としての成長や悩みのドラマが本当に素晴らしかったです。
それを演じたトム・ホランドもハマり役です。
ピーター・パーカーがヒーローとして認めてもらうために張り切って敵と戦ったり、それが裏目に出て可笑しな展開になっていったり失敗したりするときは可笑しくって笑えたり、なにより微笑ましいです。年齢が近いからその気持ちになってしまうというのもとても分かります。
またその焦りと張り切りの理由も一人前の大人になりたいとかアベンジャーズに加わりたいといった誰でもわかりやすく納得のいく理由であったため、その夢の実現のために頑張る姿を応援する親のようなココロでも見れてしまいます。
「どうして認めてくれないんだ」という言葉もヒーローとして、人間として思い悩み戦い、それでも前を向く姿には感動してしまいました。
そんなピーターは最後まで自分の信念は変えようとはしませんでした。そこも好感が持てた理由の一つ。
まず敵でも殺しはしない。「殺したくない」と多く言う通り、相手を少し攻撃するか、身動きが取れない状態で捕獲したりします。
また優しいし、根性はあるし、そして最後にはヒーローとして大切なものも身に着けることになります。
敵のバルチャーは今までのヴィランの中ではデザインがカッコいいです。好きな敵キャラですね。
それを演じたマイケル・キートンの演技力も素晴らしいです。
その敵キャラは今回やることは悪いんですが怨めないんですよ。結構この敵側の言い分も分からなくはないです。
そして、このバルチャーも予告見る限りではトニー・スタークをただ妬んでるようにしか見えませんが、彼のバックストーリーや行いの理由を聞くと、この男も大変だったんだと分かります。
そして家族や今までの仕事仲間を守るために非道な道には進みますが、その気持ちもかなり強いです。
これは、ネタバレになるんであまり言いませんが、この男にはある秘密があります。それもピーターを成長させる一つにもなりますし、バルチャーの信念や気持ちもより理解できると思います。
戦闘は見ごたえと言うより今までのスパイダーマン映画では見れない面白さはありました。今までのスパイダーマンシリーズの中で少し不満点だったのはスパイダーマンの映し方です。
結構スリリングに撮りたかったのかスパイダーマンが小さく映って見えにくいことがありました。
それが今回はあまりなくて、スパイダーマンをより近くに写して追いながら撮っていました。映像を存分に使った映像技術だと思います。
ハイテクなスーツも賛否はありましたが、これは私は好きです。目が動くのでマスクをつけても表情は分かるし、ハイテクな色んな機能は見ていて面白くピーター自身が頭良いのでそれをうまく使っていきます。
またスーツに搭載されたAIとピーターがのんびりと話しているシーンは、面白かったです。もっと見たかったですねw
また「なんで能力が身についたのか分からない」という意見もありますが、これは唯一ピーターの正体を知っているピーターの友達が色々質問するシーンがありました。これはネタバレにはならないんで言います。
「蜘蛛に噛まれて痛くなかった?」「糸はどこまで伸びるの?」とかそれを聞いてピーターが答えていきます。
そういうヒーローになった経緯を映像で長々見せないで、質問性で分からせて、しっかりとピーターの成長する姿に集中すという脚本は斬新だし
面白いと思います。
また、この友人との絆も素晴らしいです
そのほかも今までビルで糸を貼りながら飛ぶ姿が印象的な姿も、
今回はスマホで自撮りしたり、電車の上でスマホをいじったり、糸が張れないなら現場まで走ったりとユニークで面白い姿でスパイダーマンの印象付けに成功していました。
ただ難点としてはやはりMCU映画を見ていないと分からない部分があったことでしょう。見なくても大丈夫とは言ってましたが結構今までのMCU映画での事件を良そうより多く話していてそれについて来れる人はやはりファンくらいかなと思いました。
ここ最近のMCUに言えることですが、少し機械的になっていたなと思いました。
独創性だったり、戦闘とか目新しさはありません。
世界観に合わせるというのは分かりますがもっと機械的ではない方がいいかも知れません。
それからスパイダーマンの葛藤とか一回うちのめされてもすぐに立ち上がってあまり葛藤するという事がありませんでした。
少しそれは残念でしたね
☺☺☺☺☺|☺☺☺●●
8/10です。
基本はバランスのとれた素晴らしい娯楽映画です。ヒーロー好き、マーベル好き、そしてここからスパイダーマンを知る人にもおすすめの夏休みにぴったりな映画です。
是非、見てみてください!
はい、そんな感じで!