■予告
■あらすじ
高校2年生の長谷祐樹は、初めて会った日から惹かれていた同級生・藤宮香織に、「友だちになってほしい」と思い切って声をかける。しかし、一週間しか記憶がもたないという障害を抱えていた香織は、祐樹の願いを拒む。それでも香織のそばにいたいと思う祐樹は、毎週月曜日、記憶がリセットされるたびに香織に会いに行く。やがて交換日記を始めた2人は、少しずつ距離を縮めていくが、そんなある日、香織の過去を知る転校生が現れる。
■Review
『一週間フレンズ』は、葉月抹茶氏の同名漫画作品を実写化。漫画は勿論、アニメ化や舞台化もされた大人気作品です。
私は原作を一応全部見ています。アニメの方も強い思い出は特にありませんが見ていました。
この作品事態はストーリーや内容的にも実写化しやすそうだなと前々から思っていたので特に映画化された際は特別驚きとかはありませんでした。
では、レビューしていきます。
原作を知っている私がこの映画を見て思ったのは、結構改変されていたなという事です。別にそれは映画が面白ければ良いんですが、この映画は改変してのにも関わらず何から何まで色々可笑しい部分があったし、脚本や演技もダメでした。
率直に言えばかなりつまらない映画です。
まず、一週間で友人の記憶がなくなるという設定自体は面白いとは思います。日曜日まで親しんでいた人との記憶が月曜になるとそれがリセットされます。しかし、勉学や家族の事などは忘れません。ただ設定自体が友人の記憶が消えるだけならまだしも映画内で友人以外にちょっと色々と記憶がなくなる範囲が多かったし、映画の中で今何曜日なのかとか月曜日が来たのかというのも映像だけでは分かりません。
それは百歩譲ってこの記憶障害のヒロインを応援したくなる要素はありそうなのに、なんで見ている私はこの子を応援できないんだろうと見ていて思いました。見終わった後とりあえず考えてみた結果2つの理由が上がりました。
まず一つが、記憶障害になった理由が弱いこと。
ヒロインが事故の前に友人からひどいことを言われた結果記憶障害になったというのが明かされますが、本当にたった一言「抜け駆けしないで」というセリフだけ言われただけです。特にヒロインがメンタルが弱いという訳でもなかったし、その友人もヒロインに過度ないじめなどをしていたわけではありません。本当にそれだけの一言で記憶がなくなるというのは、かなり弱いし特に同情する部分もありません。
二つ目がその記憶障害を隠してると言うこと。
転校してきてから誰とも話さないで記憶障害の事をクラスメイトには言いません。ですが、なぜ隠すのかがよくわかりません。
隠す理由が明確ならいいのですが特にそういう説明も描写もないし、そもそも彼女自身がそれを隠したかったのかよくわかりません。それをしっかりと明確にして隠さない設定でやるならもっとストーリーは膨らむし、友情と言うテーマも強くなると思います。クラスメイトに「冷たい」とか言われていても、まぁ仕方ないよねとしか思えません。
脚本が圧倒的につまらないです。セリフがアニメっぽいし、心に来るようなセリフもありません。
フレンズという割に、途中からなぜ恋愛の方へ行ったのかよくわかりません。最後も最後でごり押しな終わり方ではありましたが・・・
学生の友情とかってその時でしか味わえないような感覚があって、見ている人も過去の友情の出来事を思い出せることもできて共感は呼べたはずです。恋愛にするなら「一週間ラブストーリー」にすれば良かったのでは?
その恋愛とか友情とかもそうですが、この話記憶障害以外におおきな壁がありません。
なにが言いたいかというとこの映画の最終地点は「友達になること」。ほかの有名な作品とかはそういう最終地点までに色々な問題やトラブルなどがあり、そのひとつひとつの大きな壁を越え、ラストにたどり着きます。この映画にはそれが記憶障害以外なにもありません。さすがにこれ一つで2時間見させられるのは限度があります。後半から退屈でした。
そのダメな脚本にさらに下手な俳優が乗っかります。山﨑賢人は本当に何をしても演技が下手でキャラの雰囲気もあってないし、川口春奈は可愛いけど演技は普通。そもそもこの映画に出ているほとんどの俳優がお遊戯会レベルのひどい演技でした。
特に一番やばいなと思ったのは山﨑賢人ではなく、国生さゆり。川口春奈の母親には見えないし、彼女の演技プランが見ても分からない、そして話すスピードとか強弱が全部同じだから気持ちが全然伝わらない。久々に二度と見たくないような演技を見ました
見終わったあと、この映画ジャンルはコメディーかな?と思うほど可笑しな部分が結構ありました。これも脚本と演出の問題ですが。
まず主人公がかなりヤバい。最初のヒロインである藤宮さんの落とした図書カードのにおいを嗅ぐシーンで、彼の行動がほとんど気持ち悪く感じます。優しいことをしているのに、それも全然そうには見えません。
九条一を演じた上杉柊平。彼が転校してから女の子にイケメンと言われてモテます。
・・・すいません。ファンの方には申し訳ありません。彼をイケメンだとは思えません。
イケメンでもない人にキャーキャーいうシーンは本当可笑しかったです。もっといい人いたでしょ
それから文化祭も高校生らしくないです。その服装や装置はどこから手に入れて、どれくらいお金がかかったのでしょうか?巨大ドミノなんて最後火を点けさせてガソリンで道を作って、ラストにはキャンプファイヤーにします。普通に危ない。今の高校生はガソリンで火をつけるのは許しているのか?一度このドミノ倒れるシーンがあって、近くに屋台もあったので火事になったら本当にただ事じゃないですよ。
これはかなり個人的なやつですが、卒業式にスキマスイッチの「奏」を合唱するのはなんか違います。全然歌詞と卒業式とリンクしてないし、ただのスキマスイッチの宣伝としか思えませんでした。てか監督とか製作者はちゃんと「奏」を聞いたんでしょうか?
まとめると、色々と可笑しな部分もあり、友情なのに恋愛に走った割に最後また友情に戻るというナニをしたいか分からないごり押し感。キャラも愛せないし、演技はみんなお遊戯会の演技レベル。脚本も恋愛としても青春としてもつまらない作品でした。
☺☺⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
2/10です。
オススメはしない作品です。見ないことをオススメしたいところですが、一応好評という人もいるみたいなので気になったらみるくらいでいいと思います。
山﨑賢人主演で実写化したジョジョは見に行く予定です。色々と不安はありますが、見ないでクソというよりかは、ちゃんと見て評価したいと思っています。
はい、そんなかんじで!