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映画『22年目の告白 私が殺人犯です』評価&レビュー【Review No.207】

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■映画情報


公開日/2017年6月10日

上映時間/116分(1時間56分)

監督/入江悠

製作国/日本

■予告


■あらすじ

1995年、同一犯による5件の連続殺人事件が日本中を震撼させた。犯人はいずれも被害者と親しい者に殺人の瞬間を見せつけており、殺害方法は背後からの絞殺、そして目撃者は殺さずに犯行の様子をメディアに証言させるという独自のルールに則って犯行を重ねていく。捜査を担当する刑事・牧村は犯人を逮捕寸前にまで追い詰めるが、犯人の罠にはまって上司を殺され、事件は未解決のまま時効を迎えてしまう。そして事件から22年後、犯人を名乗る男・曾根崎が執筆した殺人手記「私が殺人犯です」が出版される。曾根崎は出版記念会見にも姿を現し、マスコミ報道やSNSを通して一躍時の人となるが……。

引用元:22年目の告白 私が殺人犯です : 作品情報 - 映画.com

■Review


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『22年目の告白 私が殺人犯です』は、2012年に公開された韓国映画『殺人の告白』をリメイクした作品です。

今回の映画は元になった作品は個人的に韓国映画の中で1番好きですが、
別に見る予定はありませんでした。
ジョーカー・ゲームを製作した入江悠監督が担当だし、リメイク作品はあまり良い作品にはならない傾向があるので見に行かない気持ちは大きかったです。

しかし、私の妹からこの映画のムビチケをプレゼントされたので折角だから見に行くことにしました。
もうこの映画の上映は終わりますが、レビューしていきたいと思います。





元の映画を比べてレビューすることもありますが、出来るだけ1つの映画として感想を言っていきます。


リメイク作品はあまり好きにはなれませんが、邦画のリメイクの中では一番出来の良い作品だと思います。
リメイクをする際の良いお手本になれる映画です。

内容的には韓国のやつとほぼ同じです。
違いは結末と韓国での常識を抜いて、日本の社会や法律が加わったことですね。

映画に出てくる当時の1995年の事件や災害の資料映像が挟んで過去の話にいく演出や
当時流行していた髪型やファッション、歌など細かい部分でのこだわりもありました。
ミステリーがあまり苦手という人もこれだけ見れば昔の思い出に浸れるという楽しみ方もできます。

また、カメラの使い方も良かったです。これも1995年に撮られたような映像があった細かいものから
色んなカメラでの映像でその見ているキャラの目線になれたり、
その世界で見ている私たちが人物の話を聞いている感覚にもなれます。

始まりからそういった時代設定やこだわった演出があったので、映画の世界に直ぐに入り込めました。




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この映画の良いところはもうひとつあげるとテンポが良いです。
2時間とは思えないほどあっという間に終わりました。

全体的に面白かったからというのもありますが、不要な要素は一切なく、大切なここぞというシーンには緊張感もありました。

クズッぷりの演技が良かったと評される藤原竜也の演技はキャラは別にそこまでクズではないかなとは思いましたが、
藤原竜也がしっかりとキャラになりきり、抑えた演技をしていたのは好きでした。
ここ最近の藤原竜也の演技は藤原竜也のにしか見えないことが多かったのでこの映画で彼の演技の可能性を見ることができました。

伊藤英明はやっぱりこういう映画は似合いますね。
テラフォーマーズの時は下手でしたが、この映画でやはりこの人は緊張感のある演技は素晴らしいと確信しました。
音楽が流れないで、ある映像を見ているときのシーンなんかは本当に見ているこちらも共感してしまうほど素晴らしい演技をしていました。




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逆に演技が微妙だなと思ったのは夏帆です。
事件の目撃者で子供の頃に親を殺された人物を演じました。
とても重要なキャラだし、一番被害者側としての立場では分かりやすい部類なのですが、
彼女の演技(特に感情的な演技)は下手で、あまりそのキャラに共感しにくかったです。

そもそも被害者側にそこまで興味が示せたかと言われたら別です。
彼らが殺される現場などを見ているシーンを出してきたときは良かったんですが、
それ以降のシーンだとあまり被害者側の気持ちがそこまで心に響くものはありませんでした。
なんか「ただ犯人を殺したい」気持ちだけなんですよ。


比べてしまいますが、本家の良い部分は被害者側にもしっかりとスポットを当ててたということです。
「犯人を殺したい」気持ちもそうだし、それに戸惑ってしまう姿、殺された人に対する気持ちなどもあり被害者側にも興味を示すことができました。
だから本家はこの犯人、警察、被害者側の三角形がうまい具合に見せていて、
どのシーンも退屈ではありませんでした。

しかし、今回の場合は被害者側の気持ちが恨みくらいで同情もできません。
退屈という訳ではありませんが、ある人物が犯人を殺そうとしたときは、どうしてそこまで殺したいのかという気持ちが伝わらなかったし行動もよく分からない感じではありました。


不満点はそれくらいで、本当によく考えられて作られたなと関心しました。
日本でのリメイクもまだまだ甘く見てはいけないなと思えた2時間でしたね。


■評価


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最終評価は・・・




☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫

8/10です。

 


久々に今年公開された邦画では良いものを見れました。

本家とこの映画どちらとも楽しめるというのも良いですね。
どちらも未鑑賞で2つとも見たいという方はどちらが先でも問題ありません。

是非鑑賞をオススメします。





はい、そんな感じで!

それでは!