■予告
■あらすじ
西暦208年、曹操率いる80万の魏軍に対抗するため、蜀の軍師・孔明は同じく魏に降伏を迫られている呉と同盟を結ぶ策に出る。魏軍と呉・蜀連合軍とが長江の赤壁で繰り広げ、「三国志演義」でも描かれた“赤壁の戦い”を、ジョン・ウー監督が壮大なスケールで映画化する全2部作の前編。
■Review
『レッドクリフ Part Ⅰ』(原題:赤壁)は、中国の長い歴史の中で有名な三国志を舞台に、有名な戦いの一つ赤壁の戦いを取り上げた映画です。元々は一作の予定でしたがあまりにも長すぎたため二部作にしたとか。その前編です。
私は三国志は大好きです。この映画も小さい頃見ましたがテレビで見たのでちゃんと見れていませんでした。
で、今回DVDでちゃんと見れたのでレビューしていきます。
今回の前編では三国の国の特徴をとらえながら、魏を倒そうと「蜀」と「呉」が手を組むまでを描きます。赤壁までの件はありますが、大きく関わることはありません。
しかし、その分別の戦いは面白く見れましたし、三国や人物の特徴をしっかりと見せていました。
特に三国の序盤の描き方は素晴らしいです。「魏」は覇道を進みながら虐殺な行為をしていきます。いわゆる織田信長みたいな国ですね。
「蜀」が民を思いながら劉備に強い忠誠心を持つ兵を持ち、「呉」は仲間や兵の心が一致団結しています。
それぞれの国の違いがしっかりしていて、序盤のこういう紹介の仕方が上手いのですぐにわかります。
その大将たちの劉備、曹操、孫権のそれぞれの性格や野望なども前半で説明がなくても掴めるはずです。
他の主要人物たちのキャラもイカしてますし、戦いの中では結構応援したくなります。
この映画はどちらかと言ったら軍師たちの戦略の話が多いです。あまり戦いばかりの映画と見てしまうとガッカリしてしまうでしょう。
ですが、その軍師の戦いの切り抜け方や戦法の話、駆け引きなどは見ていて面白いです。
難しそうに話しているように見えて、何をしたいかは把握はできると思いますし、それなりに話している内容も簡単だと思います。
特別専門用語を連発している訳ではないので。
戦いもただ戦うという訳ではないです。その戦いの中に奥深さがあったりと見ていてこっちも「そんなやり方をするのか」と納得してしまいます。
歴史好きの人はこの映画で出てきた「八卦の陣」の再現度には感動すると思います。
またこれはは戦争の映画です。話の中で誰が正義で悪かは区別できますが、戦いの中ではその線は引かれません。
どちらも容赦なく切ったりしたり、惨い殺し方もします。そういう歴史さながらのグレーな色を出した戦いは素晴らしいです。
ひとつ不満点をあげると、キャラが何かしら感情的になるときなんかは、キャラの顔に向かってクローズアップすることが多いです。
それから場面の切り替わりもスライドしたり、なんか面白い部分で変な効果音があったりしました。
それを一つで言うなら、所処でドラマっぽいです。
それがスケールのでかい映画になるとかなり白けることがありました。
そんな感じですね。