■予告
■あらすじ
出雲の山奥にあるたたら村では、1000年錆びないといわれる幻の鋼の製造が受け継がれてきた。少年・伍介は村で唯一たたら技術を継承する村下(むらげ)の長男として、秘伝の製鉄技術「たたら吹き」を守る宿命を背負わされていた。しかしある時、村が鋼を狙う山賊たちに襲撃されてしまう。数年後、立派な青年へと成長した伍介は、強くなって村を守るため、幼なじみの新平と共に武術の鍛錬に明け暮れていた。そこへ、秘伝の技術に目をつけた商人がやって来て、村を強くしたいという伍介たちの思いを利用して製鉄技術を我が物にしようとする。そして伍介は、村を出て侍になることを決意するが……。
■Review
『たたら侍』は、劇団EXILEの青柳翔の時代劇映画です。
たたら製鉄という奥出雲の村の伝統の継承を背負った青年が侍になることを夢見ます。
はい、こちらもあまり期待はしなかった映画です。
ただ時代劇は好きだし、たたら製鉄に関しても少し勉強をしたことがあった為、時間のあったときに見ました。
こちらはプロデューサーがEXILE HIROが担当しています。
はい、この映画の大半の俳優がEXILE関係です。
ファンが怒りそうですがレビューしやすく為にあえて言いますが、個人的にはEXILE関係の俳優はあまり演技がうまいとは思いません。
この映画を期待しなかったのもそこにあります。
で、その演技も含め映画全体どうだったと言うと…
かなり、つまらなかった。
はい、すいません。ちゃんと説明します。
まず、青柳翔の演技自体は良かったです。ただ、彼の演じたキャラクターが問題でした。
彼は昔からの技を継ぐ青年ですが、心の中では侍になる夢を持っています。
しかし、最初のシーンでそのような夢を試みるシーンはありますがそれ以降彼が夢を語ったり、なぜ侍になりたいかハッキリとした事は言いません。
あの最初のシーンでも「なりたい」という気持ちは伝わらなかったです。
そして主人公というのは、成長や挑戦をして視聴者に好きだと思わないといけません。
特にファンタジーやアクションもそうですが、こういうストーリーの時代劇でもそうです。
良い例を上げると、ハリー・ポッターは自分の可能性を広げながら、様々な困難や戦いで、少し臆しながらも挑戦をしていきます。
しかし、彼はそういうのをしません。剣術を習って、誰かを助けないといけない所でもただ見ているだけです。
刀を手にいれても、ただ見てるだけ。
彼は基本なにもしません。だから彼を好きになることはできません。
ちなみに青柳翔の演技は良いとは言いましたが、1つ欠点なのは泣いてる時に途中で「こいつ笑ってんじゃね?」っていう泣き方してましたね。
実際はどうなのか。
この映画はこういったキャラクターたちがあまりにも魅力的ではありません。
個性的な俳優が演じる、外見は個性に満ちていますが特に彼らが何者なのか、どういう性格の持ち主か、過去のことなど明かされません。
特に謎だったのは、AKIRAが演じた真之助という役です。
AKIRA自体の演技も良いとは言えませんが……まぁ、とりあえず置いときましょう。
彼は村から慕われている存在です。あとは、織田信長の家来(?)です。
これしか情報はありません。
彼が特に何者なのか、どんな人なのか、身分はどのくらいなのかなど、最後まで教えるところか察することもできません。
そして、この映画に出てくるキャラクター達はほとんど必要ないです。
個性的な外見をしているキャラももちろん特に必要性はありません。ですが、もっと必要性がないと感じたキャラもいます。
サブキャラの数名が登場してからわずか5分くらいで死にます。これが、1人だったらまだしもこのような5分経ったら死ぬキャラは大体5名くらい出てきます。多すぎです。
なのでひどいようかもしれませんが、死んでも特に悲しくはないです。もちろん彼らも深くキャラを掘り下げることはありませんでした。
この映画の一番の見どころはたたら製鉄の鉄を作るシーン・・・のはずです。
EXILEファンの若い層も多く見に来そうな映画なので、こういう昔の製法や歴史を知ってもらうチャンスのある映画でもあるんですが、この伝え方も説明がなさすぎです。
私は元々歴史は好きなので何をやっているかは大体把握はできましたが、知らない人はかなり置いてけぼりになります。
キャラが説明することもなければ、ナレーションもありません。
「音のソノリティー」という5分くらいの番組をご存知でしょうか?あれのロングバージョンと言ってもいいです。
そして、鉄作業も説明がなければ舞や舞台、文化も特に説明はありません。多すぎな説明はもちろん雰囲気を壊しますが、知ってもらうためや、世界観に入り込めるように少し説明したほうが良かったです。
時代劇の代名詞ともいえる殺陣もダメです。
ただやっているだけにしか見えませんし、迫力もなければ、切ったような感じも見られません。
100歩譲ってこれを許しても、なぜか切った部分の服が切られてなかったり、そこから血も出てません。せめてそこはしっかりしましょうよ。
で、最後らへんの戦闘シーンも大勢で戦いはしますが敵も味方もみんな同じような服装なのでどれが敵か分かりません。
その場にいたら絶対間違えて味方を殺しそうで怖いですよ。
映画全体の場面カットもクドイです。一人のキャラが一言喋ったら次のシーン、喋って次のシーンが前半とか連発します。
で、これは偶々見つけたので間違えてるとは思いますが、映画の中で時代的に映ってはいけないものが映ってました。
あ、幽霊じゃないですよw
元々、現地での撮影で最初からあったものだとは思うのですが、戦国時代なのに古びた消火器(?)があったんですよ。あと、窓があったり
もしかすると見間違えかもしれませんが、ただ気になりはしましたね
そんな感じですね。
■評価
全体的に色々指摘はしましたが、良い所は映像の綺麗さが良かったのもあるので、それも踏まえて今回の評価は・・・
☺⚫⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
1/10です。
はい、非常に残念な映画でした。
勘違いしないでほしいのは、別にEXILEが嫌いだからこんな点数にしたわけではありません。私は普通に三代目 J Soul Brothersは好きです。
あくまで、一つの映画の評価としてこの結果のしました。
で、この映画好きな人もいるので全員が全員嫌いと言うような映画ではないことも言っておきます。
はい、そんな感じで!