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映画『聲の形』私がこの作品を好きになれなかった3つの理由。評価&感想【No.458】

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■映画情報


公開日/2016年9月17日

上映時間/129分(2時間09分)

監督/山田尚子

製作国/日本

■予告


■あらすじ

退屈することを何よりも嫌うガキ大将の少年・石田将也は、転校生の少女・西宮硝子へ好奇心を抱き、硝子の存在のおかげで退屈な日々から解放される。しかし、硝子との間に起こったある出来事をきっかけに、将也は周囲から孤立してしまう。それから5年。心を閉ざして生き、高校生になった将也は、いまは別の学校へ通う硝子のもとを訪れる。

引用元:映画 聲の形 : 作品情報 - 映画.com

■Review

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聲の形は、
週刊少年マガジン」に掲載されてた大今良時原作の同名漫画を『けいおん!』『涼宮ハルヒの憂鬱』などを手掛けた京都アニメーションが作り上げた長編アニメーション映画。

8月25日に地上波で初放送されたこともあり、今回初見でこの映画を見ました。原作の存在は知ってましたが漫画は未読の状態で鑑賞しました。





まぁなにが一番驚きってこの映画の原作が少女漫画ぽい雰囲気かもしだしてるのに、週刊少年マガジンで連載されてたってことですよね。今の時代どの漫画がどの雑誌に載るか分からなくなりました。幅を広めてるという意味ではいい方向性だとは思いますがね。


まず先に話すと二年前の映画ですからいろんな方たちのレビューと比べると私の考えが食い違ってる可能性があります。そこはご了承ください。
あと、この映画は良かったんですが、2016年の傑作映画とは思えなかったし良い作品ではあるけど不満点もあるよということだけ伝えときます。これを傑作だと思う方もいるとは思うし、大好きだよという人もいるのは2年前から知っています。タイトルが好きになれなかったと書いてますが、嫌いではないです。それでも今回の記事のタイトルで怒る人もいるかもしれませんが、こういう意見もあるんだなという気持ちで見てくれたらうれしいです。


先に良い部分を話しましょう。この作品の声優の演技は本当に素晴らしいと思いました。なんか改めて声優と言う専門職の凄さと素晴らしさを聞かされ見せられたなと感じました。


特に映画のヒロインである西宮を演じた早見沙織は本当素晴らしい演技力ですよね。耳が聞こえない人って上手く自分の喋りたいことも話せないから、ちょっと言い方はアレですが赤ちゃんの喋りはじめみたいな感じになるんですよ。


それをうまく演じられてたし、リアルさが素晴らしいです。キャストは見ないで鑑賞しましたが、実際に耳が聞こえない人を起用したのかなと思ったほどです。これはそこらのタレント起用の声優ではできないことですから、声優の底力を見せてくれましたね。


映画のストーリーも障害者の話やいじめの問題、そこからの10代の悩みを描いてるのかなとは思いました。まあ実際そうなんだけど、けどそれは所謂材料みたいなもので本来映画が伝えたいのは「人は言葉では伝えきれないものがある」とか「人の心」とか、もっと深い精神的なところを付いてるように感じました。


2018年に公開された『シェイプ・オブ・ウォーター』も言葉が喋れなくて手話を使うヒロインが出てきます。『シェイプ・オブ・ウォーター』は本来コミュニケーションとして使われてる言葉が人間を傷つけたり、心を隠すように使われ「人が言葉をダメにする」と提示してると私は思います。


今回のこの『聲の形』もそれと似ているようでちょっと違いますが、人間と人間のコミュニケーションの難しさというものを映していたんじゃないのかなと思いました。


例えば障害者も話してみないと分からないのに、人と違うからイジメたり避けたりして人との繋がりを無駄にしたり、本来の相手の気持ちを分かろうとしなくなってしまいます。これが若かりし思春期の悩みのひとつでもあるし、障害者相手でなくてもそのころの自分たちってどう相手の気持ちに寄り添えば良いのか、どう自分の事を相手に分からせるか悩む時期だから、そこらへんは共感できる部分ではあります。


そういう意味では映画のキャラの一人、アリアちゃんも実は隠れたメッセージ性を持ってるのかなと思います。彼女は日本人とブラジル人のハーフで肌が黒いです。分かる人には分かりますが、「黒人差別」もそういうのに含まれると思います。話さば分かるのに肌が黒いから避けてるし、もしかするとマリアちゃんも小学生になったらそういう理由でいじめを受ける可能性もなくはないです。


だからこの映画はイジメ問題や障害者の悩みを映してるというよりかは、人間の心と心の寄り添い方、コミュニケーションの難しさ、相手に想いをぶつける難しさを映してるのかなと思います。もしこれを一ミリも思わなかった人は人を見た目だけで判断する最低な人間だと思います。




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さて結構良い部分を長々と書きましたが、不満点もあります。今回はちょっと今回はいくつかに分けて話していきたいと思います。さっきも言いましたが、あくまで私の意見ですのでこういう意見もあるんだなという気持ちで見てください。

その①:映像演出のしつこさ

京都アニメーションの映像の演出力は素晴らしいし私もセリフとかよりも映像で何かを訴えるというのは大好きです。京アニの映画を全部見てきたわけではありませんが、それらと比べると少しその映像による演出や訴え方がしつこいなと思いました。


特に主人公の石田が他人の顔に罰印がつけられ心を開いた人物にはその罰が剥がれるという演出。これ最初は良いんですが最後までやるから、せっかくの綺麗なアニメをぶち壊してるように感じたし、それこそアニメだからいろんなキャラの表情を豊かに出来るし、光とかの使い方で罰印に頼らない方法はなかったのかなと思いました。


それこそ話してるキャラが顔を見せない演出も素晴らしいし、今このキャラは何を思ってるんだろうという演出は良かったから、尚更この罰印の演出がくどかったし、私としては少し見ている側にヒントを出し過ぎてるんじゃないのかなとも思いましたね。


比べるのもアレですがジブリ作品ってただキャラが遠くを眺めてるだけでも「今この人は何を考えてるんだろう」と思ったりします。変にアニメらしいものを付け加えたりはしません。


それは京アニも一緒で京アニの映画はアニメ映画というより「ヒューマンドラマ映画」を見てる気分にもなるし、アニメでもいい意味でアニメらしくない部分を出してくるから罰印は逆にそれがクドイように感じましたね。


それこそ他の映像演出も「読み取ってくださいね」感もあって、なんか今までの京アニ映画の中だと私はそれがしつこいように感じました。そんなミステリー映画じゃないんだから


その②:物語のバッサリ感とキャラクター

わたしは原作未読なのでどこをカットしてどこを映画オリジナルにしたか分かりませんが、原作未読の私でも結構カットしたりしたんだなと見ていて感じることが何回かありました。


それと共にキャラの魅力も薄れてるように感じました。例えば真柴というキャラがいますが彼もきっと原作では何か抱えていたり問題があるのかなと思いましたが、映画ではあまり彼のキャラクターを掘り下げていなかったので特にいなくてもいいようなキャラになっていました。問題に無関係な第三者視点という枠組みを作りたかったのかもしれませんが、それでもいなくても大丈夫です。


それから石田と西宮の周りの友人たちと友達のような関係を見せたのも遊園地に遊びに行ったくらいで、知り合ったばかりのその友人と一回遊園地に行っただけでは関係性も薄く感じ、それだけであの橋の上での本気のぶつかり合いもなり得るのか疑問に感じます。


あと結弦とそのお母さんが不仲と言ってましたが、どれくらい不仲なのかも見せてくれないから特に不仲とは思えなかったし、きっとそこでおばあちゃんが支えてたはずなんだと思いますがそれも無いから、おばあちゃんが死んでも何も思いませんでした。


原作だと石田の中学生時代の話は出るのかな?それも無いから高校での行動も素晴らしいとは思うけど、小学生の件だけ見せられたら石田の心情には共感するのは難しいし、自業自得だなとしか思えませんでした。




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その③:いじめの描写

さっきいじめ問題より人間と人間との心の問題の提示という話をしましたが、結構この描写も多かったしこれについても勿論訴えてるのかなと思うので書いておきます。


別にいじめのシーンをもっと残酷にしろとは言いません。ただちょっと、なんていうか綺麗だしアニメにこんなことを言うのもなんですがリアリティがないんですよね。


私も言いますが小学校から中学校までいじめを受けていていました。石田はともかく小学校のイジメ問題をイジメメンバーは高校まで覚えてるのか疑問なんですよね。人それぞれだとは思いますがイジメた側ってイジメてるって感覚は無いんですよ。気に入らないものはゴミにする感覚のようで、なんとなく面白いからやってるだけなんですよね。


何となくやってるからこそ覚えてる事も無いし「君はいじめをやったんだよ」と言っても自覚は無いんですよね。私の経験上では。だから小学校のイジメの問題を高校まで記憶に置いとけるのかなと言うのには疑問を感じてます。


西宮も学校ではそういうのを笑顔で我慢してますが家族には訴えかけてた部分も見受けられます。これもかなり人それぞれですが、イジメられてる人が果たして簡単に家族に相談できるのかなと思いました。勿論家族側が補聴器の無くなる頻度が多いから気づいたというのもあるとは思いますが・・・。


それでも学校でなんの変わりもない姿でいられることや、相手側を許せるという強い精神を持てるのもちょっとどうなんだろうと思います。自分が迷惑かけたから自殺をするくらいですから、尚更ですよね。


普通のアニメだったらどうだったかは分かりませんが、京アニのようなドラマ色が強いアニメだからこそ、こういうキャラや社会の細かい部分もしっかり映して訴えてほしかったなとは思います。


この三つめに関してはかなり個人的なものですので、特に強く意識して見なくても良いと思います。ちなみに私が今イジメをされた相手を許せるかと言われたら「許せないけど、復讐はしない」と答えます。だってその人たちに時間をかけるの勿体ないですから



■評価


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最終評価は・・・





☺☺☺☺☺|☺☺⚫⚫⚫

7/10です。



2016年の映画の中で記憶に残る作品と言われると難しいですが、同じ年に公開された『君の名は。』より面白いことは確実です。何度も言いますが、あくまで私の個人的な意見と言うのだけはお忘れなく。好きは好きで通せばいいと思います。

けどこのブログあまりコメントは来ないけど、今回ばかりは批判のコメント来そうだな・・・。一応パソコンの前で意味のない形だけのファイティングポーズはしますが・・・w





はい、そんな感じで!

それでは!